2008年正月特別企画
とらいぶ!新春座談会&かくし芸大会

ユウト    「それじゃあこれよりっ!特別企画。とらいぶ!新春座談会&かくし芸大会を開始しま〜す!

 まずは参加メンバー、それぞれ自己紹介をっ!とりあえず名前と登場作品をお願いしますっ!」

タケシ    「不破武士だ。登場作品はVigilante

サツキ    「阿武隈沙月。出てんのはAge of skyblue

キイチ    「根枯村樹市です。サツキ君と同じくAOSに出ています」

ヤチ     「字伏夜血だ。BloodChaserに出演している」

ヨウコ    「白波洋子です。出演は同じくBloodChaserです」

アル     「アルビオン・オールグッドっス。メイン登場作品はVigilanteっスけど、AOSにもちょっとだけ出てるっス」

アケミ    「榊原明美です。同じくメインはVigilanteで、AOSにも顔を出しています」

ユウト    「んじゃ最後に、神代熊斗です。登場作品はVigilanteAOSにも脇役で出ました。参加者は以上8名だね。それではっ、皆でご挨拶!」

一同     『新年!明けましておめでとうございます!』



こぼれ話・1 出演メンバー


サツキ    「ユウト姉ちゃん。ちっと気になったんだけどさ」

ユウト    「うん?何?」

サツキ    「ジュンペーは呼んでねぇのかい?」

キイチ    「あ。そういえば…」

ユウト    「うん。基本は主役のみの参加だから」

サツキ    「あれ?んじゃ、アルとサカキバラは?」

アル     「そうっスよね?何でオレ達が入ってるんスか?」

タケシ    「それは俺から説明しよう。実はVigilante、製作初期の段階ではアルとアケミが主役だった事があるのだ」

アル&アケミ 『えっ!?』

タケシ    「サイト設立の約二ヶ月前、梅雨時辺りまではその線で話を決めていたらしい」

アル     「初耳っス…」

タケシ    「当初は二人の「戦う高校生」をメインにした話だったらしい。政府直轄の極秘機関のメンバー、つまり調停者であるアルとアケミが、

 身分を隠して普通の高校生に紛れ込みつつ、転校しながら様々な地方を渡り歩き、与えられた任務をこなしてゆくという話だった」

ユウト    「ちなみに、ボクとタケシは二人の先輩、ダウドは長官っていう設定だったんだ」

アケミ    「ちょっと面白そうかも…。でも、どうして現在の形になったんですか?」

アル     「うん。話自体全くの別物になってるっスよね?何が悪くてボツになったんス?」

タケシ    「管理人曰く。ネタに詰まったのと、地方都市を取材して歩くのが大変だったのと、飽きたのが理由だそうだ」

アル     「…最後のが最悪っス…!」

ユウト    「しかもそれ、12話まで書いてたんだよ」

アケミ    「え?じゃあ、作業部屋を家捜しすれば読めますかね?」

アル     「それっス!さっそくガサ入れを…」

タケシ    「それは不可能だ。保存していたフロッピーが読み込まれなくなった」

サツキ    「ん?あぁ〜!もしかしてそいつ、AOSの本編と番外編が消えたあの事件のフロッピー?」

タケシ    「いかにも。よって日の目を見る事は無い」

ヨウコ    「なんだか少し残念ですね?中身が少し気になるんですけれど…」

ヤチ     「ウチの方は他の二作と違って、データ消滅などという不幸な出来事に遭っていないのが救いだな…」

ユウト    「ん?BloodChaserもしっかりロストの洗礼受けてるよ?」

ヤチ&ヨウコ 『は?』

タケシ    「FILE4がほぼ完成し、チェック待ちの状態で一度消えたらしい。やはり件のフロッピーだったそうだ」

ヤチ     「そ…、そうだったのか?しかし日記には何も…」

ヨウコ    「そういえば…、FILE3の後、FILE4のアップまでちょっと間がありますよね…」

キイチ    「その間がVigilanteの連続更新になっていますが…」

タケシ    「モチベーションが下ったそうだ」

ヤチ     「…あの阿呆…。そんな前科持ちのフロッピーを未練がましく使い続けた挙句にデータロストしたのか?」

アル     「アホっスね…」

サツキ    「どアホウだな」

ユウト    「「アホアホゆぅな!自覚はしてるっ!」と、管理人からメールが…」

ヨウコ    「自覚はしていても…」

アケミ    「反省はしないんですね…」

ヤチ     「呆れたものだ…。ところで、蒸し返すようで悪いが、内容の方は俺も少し気になるな」

タケシ    「ネタについては少々形を変えて現Vigilanteに流用されている。豆粒大の脳みそでも少しは覚えているらしい」

アル     「なるほど。いくらかでも形に残って良かったっスね…」

キイチ    「一応納得できました。二人が呼ばれた理由は、旧主役という訳で、ですか」

ユウト    「理由はもう一つあるんだけど…」

タケシ    「…ユウト。それはまだ…」

ユウト    「っと!…だったね、ごめん」

一同     『???』

ユウト    「んははっ!予報は誤報、予定は未定ってヤツっ。この話題はここまでっ!」

タケシ    「余談だが、管理人は初売りでフラッシュメモリーを購入したそうだ。これでもう二度と、あのような悲劇は起こるまい…」



こぼれ話・2 作品ごとの世界観


キイチ    「僕も一つ気になったんだけど、サカキバラさん、なんだか大人っぽくなった?」

サツキ    「アルもさ、背ぇ随分伸びてねぇか?」

アケミ    「それは、AOSに登場している私達は、二年前の私達ですから」

アル     「オレ達から見れば、AOSは二年前の出来事なんス」

サツキ    「お〜そうなのか!…ん?んじゃ、お前、俺がちゃんと高校に進学できてるか分かんのか!?」

アル     「あ〜…、それはちょっと言えないっス…」

サツキ    「二年後も俺、ちゃんとキイチと続いてるか!?」

アル     「そ、それもちょっと…」

サツキ    「うおぉっ!?気になる!教えてくれよサカキバラ!ユウト姉ちゃん!」

アケミ    「言えませんよ。ネタバレになっちゃうじゃないですか?」

ユウト    「そういう事。諦めなさいサツキ君」

サツキ    「むぐぅ〜…!」

ヤチ     「ところで、そちらさん方は話がリンクしているようだが、ウチは別だな?」

タケシ    「ああ。VigilanteAOSは時代設定が少し異なるが、世界観は同じ。対して、BloodChaserだけは全く異なる世界観で描かれている」

ヨウコ    「そういえば、そちらの方々は人間から変身しないで、元から獣人型ですよね?」

ユウト    「うん。だから同じ世界観にはできなかったんだ。

 そっちでは獣人っていう異質な存在が、人間社会に紛れ込んで生活しているっていうシチュエーション…、

 つまり日常の中に身を潜めてる異形の視点からの話を書きたかったんだって」

ヤチ     「なるほどな、納得した。…少しばかり羨ましいものだな。大手を振って本来の姿で生活できる世界は…」

タケシ    「ついでに言うと、ライカンスロープ達の本来の姿についてだが、

 こちらの世界の獣人よりも、より獣色が濃くデザインされている。その辺りは変身描写などで触れられているな」

ヨウコ    「言われてみれば、ヤチさんは足がまるっきり狼の形ですね?」

ユウト    「うん。でもボクらは足も人間型。爪は長いし、形も少しは違うけどね」

アル     「オレ達の爪や牙は武器にはしないっスからね。ユウトさんみたいな肉弾戦のプロを除いての話っスけど」

ユウト    「失礼な!ボクだって爪や牙は(通常時は)使わないよ!」



こぼれ話・3 作品の名称、その読み方


ユウト    「Vigilanteは「ヴィジランテ」だね」

タケシ    「自警団という意味合いでタイトルにしてある。まあ、作品内の調停者の事だな」

ヤチ     「BloodChaserは「ブラッドチェイサー」。血を追う者、つまり狩猟者としての俺を意味している。

        それともう一つ、俺達の血液や心臓を集めているネクタールの事も暗示している。

ヨウコ    「単純に血液を追うという意味だけでなく、「血縁」を求める者という意味も持たされているそうですね」

ヤチ     「俺がビャクヤを追っていた事や、ユウを家族として迎え入れる事も引っ掛けたそうだ」

キイチ    「Age of skyblueは「エイジ・オブ・スカイブルー」。空色の年代だって。青春のイメージらしいよ」

サツキ    「へぇ〜。読みも意味も知らなかったぜ」

キイチ    「…今までどんな意味だと思ってたの?」

サツキ    「いやぁ…、長ぇ名前だなぁ〜、ぐれぇにしか考えた事無かった。ぬははっ!」

キイチ    「…サツキ君…」(ホロリ…)

アル     「あ〜あ〜…、泣〜かせ〜た〜泣〜かせた〜…」

サツキ    「お、おい!?何も泣くこたぁねぇだろ!?わ、悪かった!ちゃんと勉強すっから!」

アケミ    「二年前の私が思っていたよりも大変みたいですね…、ネコムラさん…」



こぼれ話・4 作品の変転


タケシ    「ところで、掲載直前までの原案と現行の連載では、どの作品もかなり設定が異なるのは知っていたか?」

ヤチ     「少しは知っている。例えば、ウチの場合は作成当初は冬風書館様に投稿すべく作られた話が原案になっている。

        その前、中、後編の作品のネタを弄り回し、連載用に練り直したのがBloodChaserらしいな」

キイチ    「だらりん日記内で軽く触れてましたね。そのプロトタイプも、やっぱりロストしているんでしょうか?」

ヨウコ    「ところが、あるんですよソレが。しっかり三話とも保存してあります」

サツキ    「お?あんにゃろうにしてはしっかりデータ管理してるじゃねぇか」

ヨウコ    「管理人にとっても思い入れの強い作品だそうです。もっとも、ある事情により公開できないそうですが…」

アケミ    「ある事情?」

ヤチ     「そのプロトタイプを読んで、既存の作品のイメージが崩れる事を心配しているらしい」

ヨウコ    「大幅に違うんですよ。話自体もかなり暗くなっていて、読後感が最悪です」

アル     「あ〜、イメージ壊れるって、そういう事っスか…」

アケミ    「では、もう日の目は見ないのでしょうか?」

ヨウコ    「いいえ。「連載終了後には掲載しようかな?どうしようかな?」と考えているようです」

アル     「考えてるってか、思いっきり悩んでるっぽいっスね…」

ヤチ     「うむ。まぁ、気持ちは解るな。捨て難いのも理解できるが、アレをポンと掲載するのは少々…」

タケシ    「まぁ、その辺りは管理人の意図に委ねよう」



アケミ    「それで、Vigilanteは先程話があった点が大きな変更点でしょうかね?」

タケシ    「それもだが、実はサイトオープンの一ヶ月前と二週間程前にも、大きく変更がかけられた」

アル     「へぇ。どんなっスか?」

タケシ    「二週間前の段階では、ユウトの性格がかなり違う。いわゆる女傑だった」

サツキ    「女傑!?」

ユウト    「んはは、自分の事を「あたし」って呼んでたし、二人称は「お前」だったし、言葉遣いもガラも悪かったんだ。

        ちなみに、そのころのタケシはですます口調で腰の低い「気弱な剣豪」だったんだよ」

ヤチ     「それは…、ウザそうだな…」

タケシ    「まったくだ。心変わりしてくれてほっとしている」

キイチ    「それで、一ヶ月前の大きな変更っていうのは?」

タケシ    「ユウトが男だった」

一同     『!?』

ユウト    「本当だよ?名前はその頃から変わってないんだ。男っぽいでしょ?」

サツキ    「そういや、サカキバラが言及する場面(18話後半)まで、ユウト姉ちゃんの性別には一切触れてねぇよな…」

タケシ    「うむ。意図的に「彼女」「貴女」その他諸々の性別を特定する表現を避けたらしい」

ユウト    「一人称が「ボク」なのもあって、この記述トリック(?)は結構効果があったみたい」

タケシ    「18話掲載後、ユウトが女性で残念だったというような内容のメールも4通ほど来たようだぞ」

アル     「…微妙っスね…」



サツキ    「AOSは結構変わったよな?」

キイチ    「うん。サイト設立から時間を置いて連載開始になったのは、シナリオの練り直しがあったからなんだって」

ヤチ     「確か、ウチよりも早く連載予定が立っていたはずだな?」

キイチ    「ええ。でもその…、大幅にてこ入れが必要になったので…」

ヨウコ    「具体的にはどう変わったんですか?」

サツキ    「まず、主人公が俺達を含めて4人居たよな」

キイチ    「うん。僕、サツキ君、イヌイ君、ジュンペー君の4人」

ユウト    「ジュンペー君は作者もお気に入りのキャラらしいね」

サツキ    「だろぉ?あいつ可愛いだろぉ?」

キイチ    「僕は?」

サツキ    「もちろんお前が一番可愛いに決まってんだろぉ!」(照)

アル     「はいはい、いちゃつくのは後にするっスよ。で、何で今の形になったんスか?」

キイチ    「うん。まず元々のAOSは、僕らが二年生の春…、つまり、番外編のスタート時期から始まる話だったんだ」

サツキ    「キイチは柔道部のマネージャーだったし、ケントも柔道部だった。そこに新入生のジュンペーが入ってきて…」

キイチ    「喧嘩したり仲直りしてを繰り返して、少しずつ四角関係に発展していく話だったわけ」

アル     「それはそれでちょっと面白そうな気も…。何で駄目だったんスかね?」

キイチ    「ところがね…この四角関係、もつれにもつれて泥沼化。中盤でジュンペー君は不登校になり、あげくイヌイ君は投身自殺しちゃう」

一同     『うっ!?』

サツキ    「ねぇだろコレ?」

ヤチ     「なんでそう…、ここの管理人は話を暗い方へ暗い方へと持って行くのだろうな…」

アケミ    「心が病んでいるんですよ。きっと…」



こぼれ話・5 サイズとタイプ


サツキ    「なんだ?サイズってのは?あとタイプって?」

ヤチ     「何のサイズだ?」

タケシ    「凸凹△のサイズの話だ」

アル     「ちょっ!?なんでそっちの話になるんスか!?これこぼれ話っスよね!?」

タケシ    「確かに、アルのはこぼれるようなサイズでは無いが…」

アル     「……………」(どよぉん…)

サツキ    「ってか何でこの話になったんだよ!?」

キイチ    「このサイトがどういうサイトか考えれば、分かるでしょ?」

ユウト    「たま〜に質問があるんだ。サイズについてのね。それじゃあ仲良く比べっこ、行ってらっしゃぁ〜い!」

サツキ&アル 『えぇぇぇぇぇぇぇっ!?』

ユウト    「頂上決戦、して来なよ二人とも」

アル     「何の頂上っスか!?」

タケシ    「小ささのじゃないか?」

サツキ&アル 『…………………………』(どよぉ〜ん…)



ユウト    「さて、男共が居なくなったところで、こっちはこっちの企画を進めようか」

アケミ    「えぇと、…好みのタイプ…、でしたね」

ヨウコ    「それでは年長者ということで私から…。ズバリ、長身で細身。性格はクールな方が良いです」

アケミ    「そのままヤチさんに当てはまりますね?」

ヨウコ    「ええ。実は一目惚れだったりするんですよ」(照笑)

ユウト    「いいねぇ相愛の仲…。ボクの方はもう…」(ずぅん…)

アケミ    「ふぁ、ファイトですユウトさん!それで、好みのタイプは?」

ユウト    「実はね、外見も性格も、特定のタイプっていうのは特に無いんだ」

ヨウコ    「そうなんですか?では、何故不破さんの事が?」

ユウト    「ん〜何ていうか、ある事がきっかけで惚れちゃったんだよね。それまでは特に何とも思わなくて、友達感覚で居たんだけど…」

アケミ    「その出来事というのは何だったんです?」

ユウト    「んふふ…、ヒミツっ!」(照)

アケミ    「えぇ〜!?」

ユウト    「いつか話すよ。今はダ〜メっ!それで、アケミちゃんの好みは?」

アケミ    「え?えぇと…、優しくて、頼り甲斐があって、あと、可愛い人…、でしょうか?」

ユウト    「…まるっきりアル君だ…」

ヨウコ    「…アルビオン君ですね…」

アケミ    「…そ、そうですね…。…あれ?昔からこういう好みだったかしら…?」

ユウト    「好みのタイプだから好きになったのか、それとも好きになった相手のタイプが好みになったのか…」(ニヤニヤ)

ヨウコ    「どちらかは分かりませんが、現状に満足なら、それが何よりかと思いますよ」(微笑)

アケミ    「は、はい…」(赤面)



タケシ    「待たせたな。今戻った」

ヤチ     「済まない。話が弾んでしまった」

キイチ    「ですねぇ〜。意外にも盛り上がって」(苦笑)

サツキ&アル 『………………………………………』(どよよぉ〜ん…)

ユウト    「おかえり〜。で、どうだったの?」

サツキ    「やべぇよアル…。俺達なんだか欠陥品っぽいぞ…」(ぼそぼそ)

アル     「じ、自信持つっスよ…。オレ達まだまだ成長期っスから…」(ぼそぼそ)

サツキ    「っていうか不破さんのアレ、反則だろ?化け物じみてんぞ?」(ぼそぼそ)

アル     「キイチ君のもキてるっス…。オレ、二歳上なのに…」(ぼそぼそ)

サツキ    「っていうか…その、なんだ?字伏さんのは…完璧だったな…。色艶形、全部…」(ぼそぼそ)

キイチ    「…ふぅん。それで字伏さんをじっと見ていたんだ…?」(無表情)

サツキ    「え?き、キイチ、なんか目が怖ぇんだけど…」

キイチ    「そうだよね、細身の犬族、好きだもんねサツキ君。字伏さんとかモロ好みだろうしね」(無表情)

サツキ    「い、いやそんな事はっ!」

ヤチ     「そうなのか少年…。だが、済まないが君の気持ちには応える事はできない。俺にはヨウコという最愛の女性が…」(真顔)

ヨウコ    「や、やだヤチったら!」(照)

ユウト    「はいはい、のろけるのは後でねぇ〜。それで、ランキングはどうだったの?」

タケシ    「サイズで言うならば、俺、根枯村君、字伏…」

ユウト    「ふむふむ…」

タケシ    「アルと阿武隈君は…、まぁ同点だな。甲乙付け難い」

サツキ&アル 『………………………………………』(滝涙)

アケミ    「……………」(赤面)



特別企画・かくし芸大会


ユウト    「それではっ!いよいよかくし芸大会、行ってみよぉ〜!じゃ、スタンバってる演者、さっそくどうぞっ!」

サツキ    「ふふんっ!取って置きのかくし芸、見せてやるぜ!」

ユウト    「お?自信有りげだねぇ?」

サツキ    「まぁ見ててくれよ!そんじゃあ、エントリーナンバー1番!阿武隈沙月「腹踊り」行くぜ!」(べろんっ。ペタペタ…塗り塗り…)

アケミ    「……………」(赤面)

ユウト    「あ〜…。年頃の女の子も居るんだけどなぁ…」


― 三分後 ―


サツキ    「どうだ?上手いもんだろ?」

タケシ    「うむ。見事だった。この高みに昇るまで、一体どれほどの修練を積んだのか…」(感服)

サツキ    「いやぁ、そんなマジに感心されると照れるっすよ!ぬはははっ!」

アル     「…うん…。凄いのは凄いんスけど…」

ヨウコ    「阿武隈君…、14歳…でしたよね?その歳で腹踊りって…」

ヤチ     「チョイスもそうだが…、40がらみのおっさんのような腹もヤバいな。ベルトの上に乗っているぞ?」

アケミ    「かなりメタボっていますよね…」

サツキ    「ぐさぁっ!」

キイチ    「さ、サツキ君。それでも僕、君が大好きだから…!大きな体も、大きな心も、大きなお腹も、みんな大好きだから…」(励)

ユウト    「でも冗談抜きにダイエット考えた方が良いよ。そのお腹はヤバイって。本気で出過ぎ」

サツキ    「な!?ユウト姉ちゃんだって結構腹出てるじゃねぇか!つつくとムニって…、俺と大差ねぇだろ!?

 …ってか俺より体でかいし、体重だって…ってぎゃぁぁぁぁああ!?」

ガッ!ドスン…!バゴス!ドガス!バゴス!ボゴス!バゴス!ドガス!バゴス!ボゴス!ガスガスガスガス!

キイチ    「あぁぁぁっ!サツキ君!サツキく〜ん!!!」

アル     「ちょっ!?ユウトさん狂熊覚醒してるっ!?」

タケシ    「ユウト!マウントポジションから熊撃衝のつるべ撃ちは止めろ!本当に死ぬぞ!」



ユウト    「新春早々、大変お見苦しい場面をお見せしてしまい、まことに申し訳有りませんでした…」(ふぅ…、ふぅ…)

サツキ    「ケントが…、草原の向こうにケントが見えた…」(ぼろっ…)

アケミ&ヨウコ『……………』(ガタガタブルブル)

ユウト    「コホン…!それでは気を取り直して、次の演者お願いしま〜す!」

キイチ    「エントリーナンバー2番、根枯村樹市。『円周率…』」

サツキ    「待てキイチ。何やるつもりだ?」

キイチ    「え?円周率を読み上げようかと…。最近は5万桁近くまで行けるようになったんだ」

ユウト    「…す、凄いね…。でも、それって7、8時間はかからない?」

キイチ    「かかっちゃいますね。でも、僕頑張りますからっ!」

サツキ    「いや止めとけよ…」

タケシ    「だな、読者が喜ばない」

ヤチ     「たぶん面白くはならないな…」

アル     「っていうか、ぶっちゃけつまらないと思うっス…」

キイチ    「がぁんっ!」

ユウト    「カーン!はいお疲れ様」

アケミ    「…鐘一つですか…」



ユウト    「さぁ、盛り下って参りました…。次は誰かな?そろそろ巻き返し欲しいな…」

ヤチ     「エントリーナンバー3番。字伏夜血、『ジャグリング』を披露しよう」

ユウト    「おお!やっとまともなかくし芸っぽいのが!」

ヤチ     「任せてくれ。俺がバッチリ盛り上げよう」

アケミ    「でも意外ですね?かくし芸と縁が無さそうな字伏さんがジャグリングだなんて…」

ヨウコ    「私達にも隠れて、連日遅くまで練習していたんですよ?」

ヤチ     「ば、バラすなヨウコ!俺のキャラクターが崩れるだろう!」

アル     「キャラ作りしてるんスね…」


― 三分後 ―


ヤチ     「どうだ?それなりに様になっていただろう?」

ユウト    「うん。言うことなし!凄いもんだよ。…でも…」

タケシ    「普通過ぎて…な…」

アル     「それに、こういった芸ってアクシデントでも無い限り、絵でないと面白くないっスね…」

アケミ    「普通に上手いのが、かえって面白くない結果に…」

ヤチ     「し、しまった!失敗が有った方が面白いのか!?それともやはり相撲甚句にしておくべきだったか!?」

サツキ    「渋いなおい…」

キイチ    「ハードボイルドっていう設定は一体どこへ…」

ヨウコ    「遠い昔に、夜空の向こうへ旅立ちました…」(ほろり)



ユウト    「え〜と、じゃあ次は…」

タケシ    「エントリーナンバー4番。不破武士」

アル     「助手のアルビオン・オールグッドっス」

タケシ    「演目は『マジックショー』だ」

一同     『マジックショー!?』

タケシ    「何か不具合が?」

アケミ    「い、いえ…。これもまた意外って言うかなんて言うか…」

アル     「ぶっつけ本番なんスけどね。ま、上手くいったら猪八戒っス」

ユウト    「上手くいったらご喝采?」

アル     「あ…、ソレっス…。では早速スタート!」

タケシ    「取り出したるは何の変哲も無いこのシルクハット…」

ヤチ     「待て。そのシルクハット自体が、今何も無い所から出てこなかったか?」

タケシ    「そうだが、それがどうかしたのか?」

アケミ    「…まさか…」

ユウト    「一応聞くけれど、その帽子で何するつもり?」

アル     「こ、この帽子から、旗とかスカーフとかが出るっス!」

タケシ    「帽子の中で空間を歪曲させ、あらかじめ仕込んだ小道具を取り出すという芸だが…」

アル     「ちょ!?タケシさんっ!?そこまで言っちゃダメっスよ!」

サツキ    「あっちゃ〜…」

キイチ    「種、バラしちゃってるよ…」

ユウト    「そもそもそれってタケシの固有能力じゃない…。反則反則!」

タケシ    「そうか。ならばもう一つ用意してきた物を…」(ドスン)

ヨウコ    「今度は…、箱、ですか?」

タケシ    「いかにも、アルが中に入り、俺が刀を刺す」

アル     「お〜、それで助手が必要だったんスね?練習してないっスけど、大丈夫っスかね?」

タケシ    「問題ない」

アル     「それじゃあ早速…。結構狭いっスね…」

タケシ    「では、ゆくぞ」

アル     「ドキドキ…」

一同     『ドキドキ…』

…プスッ…!

アル     「いぎゃあぁぁぁぁああっ!?」

アケミ    「ど、どうしたんですかアル!?」

アル     「さ、刺さった!普通に刺さったっス!」

タケシ    「きちんと避けろ。アル」

アル     「よ、避けろ!?無理っスよこんな狭い箱で…」

タケシ    「ならば耐えろ」

アル     「ひでぇっ!!!」

ユウト    「あ〜…、タケシ?質問があるんだけど…。これってどういう芸なの?」

タケシ    「テレビで見たものの真似だ。マジシャンが箱に入った助手を滅多刺しにし、助手がそれに耐え切るという…」

サツキ    「根本的に間違ってるぜ…」

キイチ    「こわっ…!」

ユウト    「はいカーン!新春のめでたい席を間違った紅に染めるわけには行かないので、中止中止!」

サツキ    「さっき自分も間違った紅に染めたじゃねぇか…」

ユウト    「…何…?」(ギヌロッ…!)

サツキ    「い、いやなんでもねぇ!」



ユウト    「なかなか上手く行かないねぇ…」

ヤチ     「俺のは上手く行ったから面白くなかったんだがな…」

ユウト    「それじゃあ次に期待!どうぞっ!」

ヨウコ    「エントリーナンバー5番。白波洋子、『怪談』します」

一同     『…えっ…?』

ヨウコ    「え?あれ?ですから…、取って置きの怪談レパートリーを披露しようかと…」

ヤチ     「…何故…、新春早々怪談だ…?」(悩)

ヨウコ    「まぁまぁ、まずは聞いてみて下さい。失望はさせませんよ!…あれはそう、十五夜の月に雲がかかり、生暖かい風が吹く夏の夜の…」

サツキ    「ぎゃあぁぁぁぁぁあああああああああああああああああ!!!」(がたん!どたどたどた…)

ユウト    「あ、逃げた…」

キイチ    「サツキ君…、オバケとか怪談とか大の苦手なんですよ…」

ヤチ     「あんな図体しててか…」

アル     「でも、今まだ怖いトコじゃなかったっス…」

アケミ    「それにしても凄い逃げっぷりでしたね…」

ヨウコ    「え、えぇと…。済みません。自粛します…」

キイチ    「えぇと…。済みません。連れ戻して来ます…」

ユウト    「…なんだかなぁ…」



ユウト    「次こそは!期待してるよアケミちゃん!」

アケミ    「は、はい!エントリーナンバー6番。榊原明美。『皿回し』やります!」

アル     「おぉ〜!出来るんスね!?」

アケミ    「練習不足は否めませんが、頑張ります!それでは、ほっ…!」

ヤチ     「待てよ?まともな芸は、成功するとあまり面白くなら…」

 ビュンッ!ガシャーン!

アル     「あぶなっ!?」

ヒュンッ…、パリーン!

サツキ    「うおっ!?キイチ!伏せてろ!」

ビョン!シュパッ!

キイチ    「掠った!掠って切れたよ服が!」

ユウト    「…う〜ん…。皿回しっていうか…、皿飛ばし?」

タケシ    「スティックのしなりを利用した、一種の投擲攻撃と言えるな。…回転力も加わり、それなりの殺傷能力を持つに至っている…。

 芸を対人攻撃技術にまで昇華させるとは、実に見事!」(感心)

ヨウコ    「皿回しってそういう芸じゃないと思いますっ!」

ユウト    「飛ばしてくれるなぁアケミちゃん。色んな意味で…。そこそこ面白いけど危ないから…、カーン!はいそこまで〜!」

アケミ    「はぁ…、はぁ…、す、済みません…。必死になればなるほど上手く行かなくなりました…」

ヤチ     「ま、まぁ、良く頑張った。盛り上がったと思うよ…?違う意味でだが…」



ユウト    「さて、トリはボクだね!」

タケシ    「自信があるようだなユウト」

ユウト    「うん、まぁまぁね。それではエントリーナンバー7番!神代熊斗!『人間ポンプ』行っきま〜す!」

サツキ    「なんつぅか…、これも若者の芸じゃねぇよな…」

キイチ    「君がそれを言う?」

ユウト    「さて、ここにいらっしゃいますは真っ赤なおべべの可愛い金魚ちゃん!この金魚ちゃんを…」(ぐいっ、ゴクン)

アル     「うげっ…!」(引)

ユウト    「はい!入りました〜!…ほんとだよ?ほら」(あ〜ん…)

ヤチ     「何だ…?この背筋を伝う感覚はっ…!?」

ヨウコ    「総毛立ってますねヤチ…」

ユウト    「さて、金魚ちゃんは無事に生還できるのか!?」

サツキ    「良いからさっさと出してやれよ!」

ユウト    「せっかちだなぁ…。それじゃあ…、ほっ!」

アケミ    「どきどき…」

ユウト    「よっ!んっ!…あれぇ…?ほっ!」

一同     『………?』

ユウト    「ん〜っ!むっ!…んん?…っく!ふっ!んんんっ…!…あ、あれれ…?」

一同     『………………???』

ユウト    「……………」(ポリポリ…)

キイチ    「ま、まさか…」(滝汗)

ユウト    「え〜…。以上、人間ポンプでしたっ!」

アル     「ちょまあぁぁあっ!?それ人間ポンプじゃなく、金魚の踊り食いっス!」

ユウト    「だ、だって…!金魚ちゃんが出たくないって言うんだもん…!」(半泣)

サツキ    「誤魔化すなよ!言ってねぇだろ!?言ってねぇよなそんな事!?」

アケミ    「た、ただの動物虐待ですよこれじゃ…」(泣)

ユウト    「と…、という訳でっ!」

ヤチ     「どういう訳だ!?」

ユウト    「これにて新春座談会、お開きとさせて頂きますっ!」

ヨウコ    「き、金魚はどうなるんですか!?」

ユウト    「…後で洗面所に行って強制サルベージします…」

タケシ    「くれぐれも、手遅れにならない内にな」

ユウト    「わ、分かってるってば…。それじゃあ全員整列!最後のご挨拶!」

一同     『それでは皆様、こんなサイトではございますが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます!』(ペコリ)






















ユウト    「…終わった?…終わったね?もう良いよね!?ちょっとトイレ行って来るぅっ!」

一同     『…どうぞごゆっくり〜…』