第十一話 「俺のしたい事」

キイチにも言われたからな、忘れねぇ内に自己紹介!俺の名前は阿武隈沙月。東護中三年。熊の獣人で、胸元の白い月輪が

トレードマークだ。

授業も終わり、今は下校中。もちろん愛しの恋人キイチも一緒で、俺の隣を歩いてる。

「高校の願書の提出、今月一杯までだね」

「あ〜、そうだっけ?」

進学するつもりが毛頭ねぇ俺にとってはどうでもいい事だった。キイチは頭が良いからレベルの高い高校行くんだろうなぁ…。

そこまで考えて、キイチとは対照的に頭の出来がイマイチな俺は初めて気が付いた。

…キイチは高校に行く。俺は家の工務店で働く。せっかく恋人同士になれたってのに、キイチの通う学校によっては…。

「ねえ」

キイチの声に、俺はハッと我に返ってその顔を見下ろした。

「本当に高校には行かないつもりなの?」

「おう。勉強苦手だし、将来やりてぇ事も決まってるからな。皆みてぇに高校通う必要もねぇんだ」

正確には、例えその気があったとしても、「行かねぇ」ってよりも「行けねぇ」なんだよな。…俺、クラスの赤点王だし…。

「う〜ん…」

キイチは足を止め、難しい顔をして黙り込んだ。

…たぶん、何か言いてぇ事があるんだろうな。俺はゆっくり話をするために、キイチを誘って近くの公園に向かうことにした。



自販機で二人分のジュースを買い、一本手渡すと、キイチは礼を言ってベンチに座った。

「で、何か話してぇ事があるんだろ?」

隣に腰を降ろして尋ねると、キイチはコクリと頷いた。

「おじさんとおばさんが、高校に行くのを反対してるの?」

「いや、んな事はねぇよ。今でも「本当に行かないのか?」って聞いてくるぐれぇだし」

「じゃあどうして進学しないの?」

「さっきも言った通り、興味がねぇんだ。勉強苦手だし、将来やりてぇ事も決まってる」

キイチは少し俯いた。

「サツキ君は立派だと思う。今からもう将来を決めてるのは、素晴らしい事だと思うよ。高校を出ても、大学を出ても、やり

たい事が見付からなくて、ずっとフリーターを続けながら将来の夢を探している人だって少なくないんだからね…」

いきなりの誉め言葉。…だがよ…、

「本当に言いてぇのはそういう事じゃねぇんだろ?変に遠慮しねぇで聞かせてくれ」

キイチは再び頷くと、躊躇いがちに俺の顔を見上げた。

「サツキ君。焦って将来を決めようとし過ぎてない?」

「焦って?」

「うん。自分にはこれは向かない。自分にはこれは無理だ。そうやって、自分のやりたい事を狭めちゃってない?」

「そうかな?自分じゃそういう自覚は無かったが…」

こういう話をする時、キイチは俺とタメとは思えねぇほどしっかりしてる。まるで学校の先生と話してるような気分になる

んだよな…。

親父もお袋もせめて高校くらいは出とけって言う。別に家の事情で行けねぇ訳じゃねぇ。将来何をするか決まってるから行

く必要はねぇし、それに勉強も嫌いだから行かねぇ。

…それもあるが、…俺、本当は…、一人で高校に行くのが嫌だったんだ…。あいつが一緒に居た頃は、漠然とだけど高校に

進むつもりもあったんだよな…。

「ねえ。僕がこう言うのもなんだけど…、今してみたい事をしてみるのも良いんじゃないのかな?大人になってしまったらで

きない事を、今のうちに目一杯やっておいても良いんじゃないかな?」

「今、したい事…?」

「うん。将来の事を抜きにして、サツキ君自身が今したい事。無ければ、それを探すために高校に行ってみるのも一つだと思

うよ?高校生活を送って視野が広がれば、他にもしたい事が見付かるかもしれないし」

「俺のしたい事…」

少し考えたら、俺が一番したい事は何か、すぐに頭に浮かんだ。

「…無理だ…」

「え?」

首を横に振った俺を、キイチは困惑したように見つめた。

「俺さ…、なんで高校に行く気が無くなったか、まだ話してなかったよな?」

「う、うん…」

「俺、ケントの事、ずっと責任に感じてたから、だから自分一人だけ高校に行って、楽しく過ごすのは間違いだって思ってたんだ」

「あ…、やっぱり…」

キイチの言葉に、俺はちょっと驚いてその顔を見つめた。

「気付いてたのか?」

「なんとなく、そういうのも理由の一つかなって思ってた。サツキ君ってそういう風に背負い込んじゃうところあるからね」

…お見通しだったのかよ…。まったく、こうやってつるむようになってまだ三ヶ月程度だってのに、敵わねぇなぁこいつには…。

「だから、二年の初めから全然勉強してねぇ。今更進学目指せる程の頭はねぇんだ。だから無理だ」

「無理っていうのは、つまり進学そのものが、学力で無理って事?」

俺が頷くと、キイチはちょっと微笑んだ。

「じゃあ、したい事はあったんだね?」

「…まあな…」

俺がそっぽを向くと、キイチは興味津々といった様子で俺の顔を見つめた。

「知りたいなぁ?」

「…………………」

「教えてくれないかなぁ?」

「……………………………」

「……………………黙秘?」

「…………………………………」

「…………ふぅ〜ん?…………」

キイチはブキミに微笑むと…、

「だははははははっ!!!」

いきなり俺の脇腹に両手を伸ばし、ムニッと掴んでくすぐり始めた!

「や、や、や、やめっ!ちょ!キイチっ!くすぐっ…!だめっ!ぬははははっ!」

「白状しなさぁ〜い!」

「言うっ!言うからっ!ぬはははっ!だからカンベンっ!」

やっとキイチが手を離し、俺は荒い息を吐きながら座りなおす。…こいつ、なんで俺の弱点知ってんだ…?

「じゃ、聞かせて?」

「お、おう…」

とは言っても…、ちょいと言いづらいんだよな…。

「…もっかいくすぐる?」

「いやっ!言います言いますっ!」

俺は観念し、ため息をついてからボソッと呟いた。

「…俺…、お前と一緒に居てぇ…」

キイチは、虚を突かれた顔だった。

「でも、お前は頭が良いからレベルの高ぇ学校行っちまうだろ?俺はどこかに入れるかどうかすら分かんねぇし…。だから、

無理なんだ…」

「…そう、なんだ…」

キイチは呟くと、プッと吹き出した。

「なんだよ?」

「だって、だってさ…、ふふっ!正直に言うね?」

キイチはちょっと恥ずかしそうに笑い、俺に耳打ちした。

「…僕も、君と一緒に居たくて、進学の話を振ったの」

驚いて顔を向けると、素早く顔を俯けたキイチは照れ笑いを浮べていた。それから立ち上がり、茜に染まり始めた空を見上げる。

「一緒の高校に行ければ、きっと楽しいだろうな」

「でも俺…。お前と同レベルの学校なんて…」

キイチは夕陽に目を細めながら、両腕を広げ、空に手を伸ばした。その姿は、ハッと息を呑むほど綺麗だった。

「果てない夢も、譲れない願いも、諦めちゃったらそこで終わりだよ?」

「…諦めたら…終わり…」

「始める前から諦めるのって、もったいないと思わない?バスケの試合に僕を引っ張り込んだのは、それを教えてくれる為じゃ

なかったの?」

俺は俯く。キイチみてぇにそこまで深く考えてた訳じゃねぇ。単に、キイチにも楽しませてやりたかったから…。

…あ?そういう事か?キイチは、俺に同じ事を?

キイチは笑みを浮べて俺を見ていた。

「僕が行きたいのはね、星陵ヶ丘高等学校」

星陵だって?うろ覚えだが、その高校は確か北陸にある私立高校だ。女子の制服が可愛いとかシンジとタクが騒いでたから

覚えてる。

「だから、君が進学しないなら、あまり会えなくなっちゃう…」

…つまり、俺にも星陵を目指して欲しいって…、お前はそう言うのか?

「なんで星陵なんだ?お前なら首都なんかにある、もっと上の学校に…」

「僕にもやりたい事がある。サツキ君ほどはっきりした将来像じゃないけれどね。その為にも星陵に行きたいんだ」

星陵か…。確か、狙える成績は中の上レベルって話だったかな…?並程度の学力があればそう難しくねぇだろうけど、俺じゃ

とても…。

「勉強なら僕と一緒にすればいいし」

「キイチ…。お前も受験生だろうが?」

「あ。「お前も」って事は、進学する気になった?」

むう…?誘導されてる?キイチは俺の隣に再び腰を降ろすと、そっと手を握ってきた。そのか細い手から伝わる温もりに、

心臓が高鳴り、体が火照る。

「ねえ。目指す学校が同じなら、一緒に頑張れない?」

「…一緒に?」

「うん。一緒に勉強して、一緒の高校を目指すの。できないかな?」

俺はしばらく迷った後、頷いた。キイチとなら頑張れそうな気がしたんだ。

キイチは俺が頷くと、嬉しそうに笑った。…うん。こいつとなら、きっと頑張れると思う…。



親父の仕事をガキの頃から見てて、ずっと憧れてた。だから、将来やりてぇ事が今更他に見付かるとも思えなかった。でも、

キイチの言うことは正しいと思えたし、考えてみれば親父やお袋、先生も同じような事を言ってた。

ケントが亡くなり、キイチと出会うまでの一年は、柔道以外にやりてぇ事ってのも無かったし、ケントの事もあって高校に

行くつもりすら無かった。

だが、状況は変わってる。変えてくれたのはキイチだ。そのキイチが同じ学校に来て欲しいって言っくれてんだ。こんなに

嬉しい事はねぇよ…。

キイチと別れ、家に帰った俺は、居間に陣取って親父の帰りを待った。

もちろん、高校に通わせてもらえるよう親父に頼む為だ。いきなりの方針転換、今更な頼みなのは百も承知だ。でも…、

「ただいまぁ〜!」

威勢のいい声が聞こえ、親父が玄関に上がる。俺は玄関まで出向き、親父を迎えた。

「おう?何だサツキ、珍しいな出迎えなんぞ…」

「親父…」

俺は廊下に正座し、親父に頭を下げた。

「な、何だ何だ?またどっかの誰かと喧嘩でもしたのか?」

「…違ぇよ…!」

俺は床に頭をつけたまま、親父に頼んだ。

「親父、俺…、高校に行きてぇんだ…!」



居間で向かい合って座ると、親父は茶を啜ってから「ふ〜ん…」と頷いた。

「話は大体分かった。だが、何だっていきなり行きたくなったんだ?あれだけ言っても頑として聞かなかったくせによ」

「そりゃあ…」

少し口ごもった後、俺はキイチに説得された話をした。もちろん、一緒に居てぇとか、その辺の話は抜いた。今してぇ事を

したり、やりてぇ事を探したりする為にも、高校に行くのも良いんじゃねぇかと言われた話だ。

親父は黙って俺が話すのを聞いてた。元々、あんまり会話がある親子じゃねぇから、こんなに話すのは随分久しぶりの事だな…。

「良いダチを持ったな。サツキ」

親父の突然の言葉に、俺は意表を突かれて、どんな顔をすりゃ良いのか分からなかった。

「お前の事をそこまで真剣に考えてくれる。そんなダチとはなかなか巡り会えるもんじゃねぇぞ?ネコムラ君の事、大事にし

ろよ?」

「…ああ…」

俺が頷くと、親父は笑みを浮べた。

「心配すんな!お前が高校出て、なんなら大学行く程度の蓄えはしてあんだ。母ちゃんもお前には高校に行って欲しいと思っ

てる。俺達は大賛成だぜ」

「親父…」

大学なんて…、俺自身、考えた事も無かったってのに…。

親の心子知らずってのは聞いた事があったが、今の俺がまさにそれだった。俺がいつワガママ言っても良いように、親父と

お袋はずっと準備しててくれたんだ…。

俺は、申し訳なくなって親父に頭を下げた。嬉しくて、申し訳なくて、涙が零れそうになった。

「そうと決まりゃあ、母ちゃんにも連絡しねぇとな!」

「ああ、帰って来るといいな。お袋」

「…お、おう…」

親父は少し緊張した面持ちで電話に向かった。

お袋は、盆前に親父と喧嘩して実家に帰って以来、まだ帰ってきてねぇ。

…俺にはちょくちょく電話をかけて来んだけどな…。



「それで?どうなったの?」

キイチは緊張した様子で話の続きを促す。

翌日の昼休み、俺達は屋上で昼飯を食っていた。今、昨日の親父との会話を聞かせてやっていた所だ。

「軽くオッケーしてくれた。親父も願書の提出期限が来る前に、もう一度俺を説得しようと思ってたらしくてな」

「やったぁ!」

おぉっと!キイチはいきなり俺に抱きついた。よっぽど嬉しかったのかな?こいつ…。

「それじゃあ、高校に行ってもまだ一緒に居られるね?」

「まあ、俺が上手く受かればの話だけどな」

「大丈夫!きっと受かるよ。僕が責任持って進学させてあげます!」

「へへっ、頼りにしてるぜ!…ところでキイチ…」

「うん?」

「…まことに申し訳ないのですが…」

キイチはやっとソレに気付き、俺から身を離して視線を下に向ける。俺の股間が、ズボンを押し上げて小さなテントを張り、

自己主張していた。

「あははっ!元気だねぇ!」

「誰のせいだよ。ったく…」

「ちゃんと息子さんのストレス、抜いてあげてる?」

「お、おう…」

「ふ〜ん…。何を考えながら抜いてるのかなぁ…」

ちょっと意地悪な顔つきで、キイチはニヤリと笑った。

「そ、そりゃお前…」

…ごめんなさい…。あれから毎回おかずにさせてもらってます…。

お見通しなのか、口ごもった俺を見て、キイチは可笑しそうに笑った。

「言わなくても分かるよ。たぶん、お互い様だね」

俺は顔に血が昇るのを感じた。…まだ午後の授業があるってのに、こんな興奮して大丈夫かよ俺…。



「どういう風の吹き回しだ?」

キダ先生は眼鏡の位置を直しながら、訝しげに俺に尋ねた。

「キイチのヤツに説得されちまってよ…。で、高校行きたくなった」

生徒指導室で向かい合った先生に、俺はキイチの言ったことをかいつまんで話した。

「やりてぇ事ってのが特にねぇなら、それを探すために行ってみても良いんじゃねぇかって、あいつが言ったんだ」

「…そうか。ネコムラは本当にしっかりしているな。私やご両親でも手を焼いたお前をあっさり説得してしまうのだから…。

将来、教師にでもなったら良いのにと思うよ」

キダ先生は微笑みながら言った。

「念のために聞くが、本当に星陵で良いんだな?」

「おう」

「何故星陵だ?言ってはなんだが、あそこは特に柔道に力を入れている高校ではないし、柔道の推薦枠も無い。他の学校なら

ば推薦枠がある所もそれなりにあるし、全国二位の実績を持つお前を欲しがっている高校も、実は結構多いんだが…」

「星陵以外に行くつもりはねぇよ。もう決めたんだ」

「…そうか…」

「でさ、俺、星陵行けたら、また柔道続けてみようかと思ったんだ。あんま強ぇとこじゃねぇらしいけど、なんだかんだ言っ

て、学校通ってて充実してる感じを味わえたのって、柔道始めてからだったんだよな」

俺の言葉に、キダ先生は笑みを深くした。

「先生には、ほんとに感謝してるよ」

「アブクマ…」

キダ先生はフッと苦笑すると、いつもの不敵な笑みを取り戻した。

「感謝しているというのなら、星陵に合格し、高校柔道界で名を馳せて見せろ。それが私への何よりの恩返しだ」

俺は苦笑して頭を掻いた。参ったなぁ…、あんたやっぱりカッコイイよ、キダ先生…!



学校の帰り、キイチは俺の家に寄ってくれた。さっそく勉強を見てくれるらしい。…まあ、目的は他にもあった訳だが…。

「まだあまり剥けないねぇ」

ベッドに腰掛けた俺の股間を弄り回しながら、キイチが言った。

「ちょっ…!まっ…!キイチ、そんなに弄ったら…!」

「あ、ごめん。もう限界?」

情けねぇが、耐性がねぇせいなのか、俺のチンポはむちゃくちゃ刺激に弱い。

キイチは股間から手を離した。…俺、ちょっとかっこわりぃ…?

キイチは「ん?」と首を傾げると、シャツの裾を捲り、俺の腹を見つめた。

しばらく見つめた後、首を傾げて腹に触れてきた。そして毛皮の下の脂肪を軽く摘む。

「や、やめっ!くすぐったい!」

俺は思わず笑い声を上げた。

「サツキ君。ちょっと太った?」

ぐさっ!

「柔道やめたから…、リバウンド?」

ぐささっ!…忌憚の無いご意見、有難うございます…。

「キイチはやっぱり…、太ってるのは嫌い…?」

「ううん。ちょっと太ってる方がサツキ君らしいし。それに、結構手触り良いよ?」

太ってる方が俺らしいってどういうこった?とか思ってる間に、キイチは俺の腹を軽く揉んだ。妙な感覚と変な興奮で思わ

ず声が漏れ、股間がさらにいきり立った。

キイチは小さく笑ってから再度俺のチンポを握り、上下に動かし始めた。

いろいろと勉強してるからなのか、キイチはこの手の事にも詳しかった。俺もいろいろとレクチャーを受けた。真面目に聞

いている俺に、キイチは時折、

「そんなに真顔で聞かれると、なんだか恥ずかしいな…」

と、照れる。その顔がまたかわいい…。って、はっ!油断してたらまた!

「ちょ!キイチ!だめ!だめもうっ!俺っ…!」

…イッてしまいました…。しかも、またティッシュは間に合わず、結局キイチに口で処理してもらうはめに…。俺…、むち

ゃくちゃかっこわるくねぇ…?

「うはぁっ…。なんか今日のはすごく濃い…」

「…ごめん…」

シオシオと小さくなった俺に、キイチは苦笑いした。

「謝らないでよ。それよりさ。スッキリした?」

「う、うん…」

キイチは微笑むと、俺にキスをした。自分の精液の味がして、少し生臭かったけど、少しも嫌じゃなかった。

「サツキくん。これする時、すごくかわいくなっちゃうんだよね」

キイチの笑みから目を逸らし、俺は頭を掻く。自覚はねぇけど、そうらしい…。

「こ、今度は俺がしてあげる…。…ね?」

俺が言うと、キイチは恥ずかしそうに笑った。



俺とキイチは位置を交代した。今度はキイチがベッドに座り、俺がキイチの前に屈みこむ格好だ。

ほっそりした体を覆う、薄いクリーム色の滑らかな被毛、あまり筋肉のついてねぇ太ももは手触りが良い。そして股座には

ピンと勃ったチンポ。

キイチのはでかい。しかもちゃんと皮が剥ける。身体は俺の方が倍以上でかいのに、チンポの比率は完全に逆転してる。…

いやそれ以上差があるか?それがちょっと悔しくて恥ずかしかったりする…。誰かチンポでかくする方法教えてくれねぇかな?

…あと、ちゃんと剥けるようになる方法も…。

俺はキイチのチンポを軽く握ってしごいた。最初の時は力を入れすぎて痛がらせちまったが、だいぶマシになったと思う。

ピンク色の亀頭が時々ピクンと動く。そのたびにキイチの口から喘ぎ声が漏れた。「カメの頭みたいだから亀頭」これもキ

イチに教わった事だ。

俺が下手くそなのか、それともキイチが刺激に強いのか、俺は自分の時の倍以上の時間を掛け、ようやくキイチがその時に

達しそうになった。

「サツキ…君…!僕…そろそろっ!」

俺はキイチの股間に顔を埋め、チンポを口に含んだ。そして舌で亀頭を嘗め回す。

「ああぁっ!」

キイチの声と共に、放たれた暖かい液体が喉の奥を叩き、口の中で跳ね返る。見上げると、キイチは恍惚とした表情で俺を

見下ろしていた。

「間に合わないならともかく、無理に飲む事なんてないんだからね?」

俺は頷こうとして、その拍子にキイチのを飲み込んでしまった。

…苦っ!…でも、前ほどキツくはねぇかな?いくらか慣れたのかも…。



後始末を終えた俺達は、ひっついてベッドに寝そべり、しばらくの間余韻に浸っていた。

「なんかさ…」

「うん…」

手を繋ぎ、仰向けに寝て、天井を見ていた俺が口を開くと、キイチは少しぼーっとしたような声で返事をした。

「勉強って雰囲気でも無くなっちまったよな…」

「そうだね…」

キイチは苦笑すると、身を起こす。

「これからは、こういうのは勉強の後にしよう。前にするのはやる気が無くなっちゃうからダメだ」

「え〜っ!?」

「一生懸命勉強した後のご褒美。って考えたら勉強にも身が入るんじゃない?」

…あのなぁ…。勉強中お前が目の前に居るんだぜ?それで、終わったらご褒美、なんつったら、俺にとっては生殺し同然だぞ…?

「よし決定。明日からはそうしようね」

でもまぁ、明日も来てくれるんだな。ちょっと頑張ってみようかなって気にはなった。

…あ、俺ひょっとして、キイチにペース握られてる?