第三十話 「実技指導」

僕の名前は根枯村樹市。東護中三年で、クリーム色がかった白い被毛の猫獣人。

シャツを脱いだ僕の体から、ジュンペー君とダイスケ君は目が離せなくなっていた。

「…びっくりしたでしょ?これが、僕が普通に銭湯を利用できない理由なんだ」

僕の言葉に、ジュンペー君は目を伏せて頷いた。

「薄々、なんかあるんだろうな、とは思ってました…」

ジュンペー君の家の銭湯でも、僕は決して裸を見せないようにしていた。それでも彼は、僕にもサツキ君にも、何も聞かな

いでくれていた。

「機会があったら、この傷が何なのか話すよ…」

ダイスケ君は、僕の体に残る傷痕をじっと見つめたまま、

「あ、あの…、ネコムラ先輩…。もしかして、先輩は…」

おずおずと口を開き、それから俯いて黙り込んだ。

「うん?何?」

聞き返したら、ダイスケ君はふるふるっと首を横に振って、

「…いや、何でもないす…」

悲しそうな顔で僕から視線を外した。

僕の知り合いに限っての事かもしれないけれど、熊獣人は厳つい見た目に反して、サツキ君のように情に厚く、優しい人が

多い。彼も穏和で優しい人柄をしている。

「あまり意識しないで。僕も、見られるのに慣れなきゃないんだ」

「ま、すぐに気にならねぇようになるさ」

サツキ君はそう言うと、後ろから僕を抱き締め、僕の胸の傷痕をさすった。

ちなみにサツキ君はすでに裸だ。フサフサモコモコした被毛と脂肪の感触が、背中全体で感じられて気持ちいい。…けど、

二人とも目を丸くしてみてるよ!?

「ちょっ…!サツキ君っ!」

「ぬははっ!照れんな照れんな」

サツキ君は笑いながら言うけれど、二人は僕達の様子を見たまま固まっている。

「先入ってんぞ?」

サツキ君はそう言って僕を放すと、浴室に入っていった。

「あの…、いつも今みたいにスキンシップとってるんですか?」

おずおずと尋ねたジュンペー君に、僕はちょっと恥ずかしくなりながら、小さく頷いた…。



「広っ…!」

浴室に入ったジュンペー君とダイスケ君は、やっぱり驚いていた。それはそうだろうね。浴槽なんて2メートル四方もあるし。

「お前ん家はもっと広いじゃねぇか?」

「それは銭湯でしょう?家の風呂はここまで広くないですよ!」

「そうなのか?」

シャワーの温度を調節していたサツキ君が、意外そうに聞き返した。銭湯やってるから家のお風呂まで広いって訳じゃない

と思うよ?

さて、交代でシャワーを使うようになるかなぁ…。とか考えていたら、良い事を思いついた。

「そうだ!背中の流しっこしよう!」

「お?良いですね!」

僕の案に、ジュンペー君が賛成してくれた。

「じゃんけんして、勝った人から順番で、入れ替わりに背中を洗われて、四人で一周!」

「お、そりゃ面白そ…」

シャワーの温度調節を終えて振り返ったサツキ君は、振り返ったまま硬直した。その視線は僕の脇を抜け、後ろに注がれている。

一体何だろう?そう思って振り返った僕は、二人の股間を見てすぐに納得した。

ジュンペー君のはなんていうか、狸のおちんちんだ。あまり大きくないチンチンの下に、立派な睾丸が付いている。

でも、サツキ君が硬直した理由は彼のじゃない。彼の視線はその隣に立つダイスケ君の股間のモノに釘付けになっている。

やや短めだけど太いシャフト。その下には特大玉。

サツキ君が息子さんの大きさを気にしてるから調べてみたんだけれど、熊獣人のあそこは、体の大きさに反して小振りな傾

向があるらしい。が、ダイスケ君の逸物は実に立派なものだ。

「…でけぇな…」

サツキ君はへこんだように呟いた。

四人の中ではサツキ君のがダントツに小さい。彼のコンプレックスになっている逸物はなんていうか…、子供のおチンチン

みたいだ。小さいおチンチンは皮を被ってドリルみたいになってる。

なお、勃起しても剥けないし、手で剥こうとしてもまだ全部は剥けない。

「あ、あんまりじろじろ見ないで下さいよ…」

ダイスケ君は恥ずかしげに両手で前を隠した。

「ダイスケのデカいでしょう?まぁネコムラ先輩のご子息には敵いませんけど」

三人の視線が僕の股間に集中した。

「まぁな…」

「完璧すね…」

う〜ん、大きいって自覚無かったんだけどなぁ…。僕のはどうやらLLサイズらしい。なお、包茎はすでに卒業しました。

「まぁそれは置いといてジャンケンしよう!いつまでも裸で立ち話してたら風邪引いちゃうよ!」

強引に話題を戻したら、やっぱりいたたまれない気分だったらしい、サツキ君もここぞとばかりに食いついてきた。

「そ、そうだな!んじゃあ、出っさなっきゃ負っけよ〜、じゃ〜んけ〜ん…」

『ぽん!』



「かゆい所とかない?」

「だ、大丈夫です…。えっと…その…すんません…」

背中を流しながら尋ねると、ダイスケ君は大きな体を縮こめて、居心地悪そうにぼそぼそと言った。

「あはは!そんなに硬くならないでよ。それにしても、ダイスケ君も良い体してるねぇ?柔道やってると皆こんな感じなの?

ちょっと羨ましいな」

「はぁ…、どうも…」

ダイスケ君はちらりと湯船に視線を向ける。僕もつられてそっちを見ると…、

湯船に鼻の下まで浸かったサツキ君が、なんだか凄い顔をしてこっちを見ていた。もう…、妬かない妬かない…。

なお、ジュンペー君は羨ましそうに僕らを見ていた。

ちなみに順番は、ダイスケ君、僕、サツキ君、ジュンペー君の順。

ダイスケ君の背中は、サツキ君ほどじゃないけど広くて洗い甲斐があった。

毛がモサモサしてるサツキ君と比べると、彼の被毛は比較的寝てる感じだった。体のラインに沿って倒れた艶やかな黒い毛

は、サツキ君のよりも柔軟だ。

肉量十分でがっしりした体に、手触りよく脂肪が乗ってる。

これまで、サツキ君以外の人の体に興奮した事はなかったけれど、ダイスケ君の体を触っていたら、ちょっと興奮して来ち

ゃった。

…もしかしたら僕は、太めの体型が好みなのかもしれない…。ひょっとしてデブ専っていうヤツなんだろうか?

「はい終わり〜!」

「あ、ありがとでした」

洗面器でお湯をかけて背中を流すと、ダイスケ君は恐縮したようにお礼を言った。

今日一日ちょっと観察してたんだけれど、彼は恥かしがりやみたい。サツキ君とはだいぶ性格が違うなぁ。

いや、小さい頃のサツキ君も恥かしがりやだったっけ。熊獣人には結構多いのかな?恥かしがりやさん。

…っと、そういえばそのサツキ君がさっきからずっとこっちを見てるんだった。

「どういたしまして!じゃあ交代ね」

僕が手招きすると、サツキ君は不機嫌そうな顔を一変させ、満面の笑みで湯船から上がってきた。ゲンキンだなぁ…。

「ヤキモチ妬いてた?」

椅子に座って背中を向けながらそう尋ねると、

「ちょっとだけな」

おや意外…、素直に認めた。

「そう妬かないの。明日は僕が背中流してあげるから」

おじさん達は明後日まで帰ってこないから、明日も二人で入れるしね。

「…羨ましいなぁ…」

湯船の中のジュンペー君がボソッと呟いた。

「ぬはは!待ってろよ。すぐ順番回るから」

サツキ君は僕の背中を丁寧に洗い、お湯をザァッとかけると、

「おし、終わり〜。あとオマケ」

「あっ…!」

最後に僕の耳を甘噛みして締めくくった。

「もう、やだこのスケベ!それじゃあジュンペー君、交代ね」

「は〜い!」

ジュンペー君と僕はハイタッチして入れ替わる。

「…お前ら仲良いよな」

「え?妬いてるんですか先輩?」

「いや、そういう意味で言ったんじゃねぇよ」

サツキ君は何故か嬉しそうに笑った。

まぁ確かに、普通に考えれば僕はジュンペー君から憧れの先輩を奪ったわけだし、嫌われても不思議じゃないんだよね。か

くいう僕も、人付き合いは避ける癖がついているんだけれど、ジュンペー君とはウマが合う。

うーん…、考えてみれば僕達は同じ人を好きになった訳だしね…、だから気が合うのかもしれない。

ジュンペー君は手慣れた様子でサツキ君の背を洗い始めた。

「なんだか懐かしいなぁ。俺が引退するまでは、こうやって背中の流し合いしてたっけな」

「そうですね。…にしても先輩、改めて背中を洗って気付いたんですけど…」

「何だ?」

「腰回りのボリューム、かなり増えましたね?まぁ元から結構付いてましたけど」

サツキ君は顔を顰め、僕は小さく吹き出した。

「…一年後、お前も同じ境遇になるから覚えとけ…」

「おおこわっ!気をつけようっと」

仏頂面で呟いたサツキ君に笑いながら応じると、ジュンペー君はシャワーを使って丁寧に泡を洗い流した。

「んじゃダイスケ、交代な」

僕の隣で黙り込んでいたダイスケ君が立ち上がった。なんか…ガチガチに緊張してる…。

あ、そうだ!ちょっと悪戯心が湧き上がったので、僕は彼の手を引いて、手招きした。

「あのさ。…ごにょごにょ…」

「はぁ。え?い、いや、でもそれは…!」

「良いからやってみてよ。僕も時々やるんだから」

「何話してるんですか?」

「こっちの話〜」

椅子に座って待ちながら尋ねたジュンペー君に、僕は笑みを返した。

「…何吹き込んだんだ?」

ダイスケ君と入れ替わりに湯船に入ったサツキ君が、声を潜めて興味深そうに尋ねてきた。

「天然ブラシのやり方」

悪戯っぽく笑ってそう答えると、サツキ君はニヤリと笑った。

「あ〜…!アレ効くんだよなぁ…!」

「あひゃひゃひゃひゃひゃっ!」

サツキ君の言葉が終わらない内に、ジュンペー君のおかしな声が浴室に響き渡った。

「ちょっ!ダイスケっ!待って!待ってってばちょっとぉ!」

「ジュンペー、気持ち良いか?」

「良い!良いけどヤバい!いろいろヤバっ…!あひゃひゃひゃっ!」

胸やお腹にたっぷりボディシャンプーを塗りたくったダイスケ君に背中にすりすりされ、ジュンペー君は甲高い笑い声を上げた。

僕と違って体も大きいし、お腹や胸に脂肪が乗っているから、ダイスケ君の天然ブラシはさぞ気持ち良いだろう。

…今度、試しにサツキ君にもやって貰おうかな?刺激に堪え性のないサツキ君の事だから、たぶんそれ以上の事にまで発展

しちゃうだろうけれど…。

「おお〜、良いリアクションだ!感度良いなぁジュンペー」

サツキ君はニヤニヤしながら二人を眺めている。でも、僕がやってる時、君もあんな感じになってるんだよ、さっちゃん?

ダイスケ君が自分の身体とジュンペー君の背中の泡を洗い流し、背中の流し合いが終わると、僕達は全員一緒にお風呂に入った。

「あ〜、良い風呂だなぁ!」

「本当だね。僕こんな人数でお風呂に入るなんて初体験だよ。これは是非とも苦手を克服して、皆と銭湯に行けるようになら

ないと…」

「だな。まぁ、無理しねぇでゆっくりでいいさ。にしてもさすがに少し狭いな…」

確かに。サツキ君とダイスケ君、大柄な二人を加えると、このサイズの湯船でもさすがに少し窮屈だ。

サツキ君は隣に居た僕をひょいっと抱き上げ、あぐらをかいた自分の足の上に座らせた。ようするに僕が抱っこされる格好。

「あ、良いなぁ先輩…」

ジュンペー君がボソッと呟くと、サツキ君はニヤリと笑った。

「ダイスケ、ジュンペーも抱っこしてやれよ」

「は、はい」

「え?う、うわっ!?」

ダイスケ君は頷くと、ジュンペー君を抱き寄せ、同じように抱っこした。湯船の中とはいえ、ぽっちゃりしていて結構体格

の良いジュンペー君を軽々と。熊さんだけあってやっぱり力持ちだなぁ。

一瞬振り返ったジュンペー君は、ダイスケ君と視線を合わせ、…おやおや照れちゃって!二人でそっぽを向いちゃった。初

々しいなぁ、本当に…!

「先輩方は、いつもこう…?」

「いつもじゃないよ。一緒にお風呂に入れる機会はあまりないかな」

ダイスケ君に僕が答えると、サツキ君がうんうんと頷く。

「親の目さえ気にしねぇなら、毎日一緒に入るんだけどなぁ…」

「じゃあ、今度ウチの銭湯でまた皆で入りませんか?もちろん、開店前でお客さんが居ない内に!」

「おお、そりゃ良いなぁ!」

「うん、ジュンペー君さえ迷惑でなければ」

「オイラも、また一緒に入りたい」

ジュンペー君のアイディアには、全員が大賛成だった。

とは言っても、いつまでも一番風呂貰ってもいられないし、僕も早いところ人の視線に慣れないとね…。

「あ、僕先に上がるね?ジェットタオルは一回に二人が限界だろうし」

「そうだな、順番に上がるか」

「あ、じゃあダイスケ、先に上がってて」

「うん」

僕とダイスケ君は先に上がり、ジュンペー君は湯船に浸かったまま、小声でサツキ君に何かを尋ねていた。

湿気が出てくるからドアを閉めたけど、閉まる寸前、サツキ君がなんだかニヤニヤしながらジュンペー君に何か告げている

のが見えた。…一体何だろう?



「良いお風呂だったね」

「おう!」

「ありがとうございました」

「済みませんね。お風呂までご馳走になっちゃって」

サツキ君の部屋に戻った僕達は、コップに注いだジュースを手に、それぞれのベッドに腰掛けた。

お風呂で汗をかいたからか、サツキ君はコーラのボトル(1.5リットル)を豪快にガブ飲みしている。…また太るよ?

見れば、ダイスケ君はあっという間にジュースを飲み干して、ジュンペー君に二杯目を注いで貰っていた。

う〜ん…。この二人と一緒に過ごしてたら、体重は増える一方だろうな…。

「んじゃあせっかくのクリスマスだし…」

サツキ君はそう呟くと、空になったコーラのボトルを放り出して僕を抱き寄せて、間近で顔を見合わせながら照れたような

笑みを浮かべた。あははっ!キスの催促だね?

「メリークリスマス!」

「おう!メリクリ!」

僕達が唇を重ねると、ジュンペー君とダイスケ君は「おぉ〜!」と歓声を上げる。

「見せもんじゃねぇぞ?」

「そうだよ?二人の良いところも見てみたいなぁ」

唇を離した僕達が言うと、二人は顔を見合わせた。

少しの間固まっていた二人は、やがておずおずと顔を近付ける。

見られている前では恥ずかしいのか、ぎくしゃくと唇を重ね合った二人に、僕とサツキ君は歓声を送り返した。



「それじゃあ、ここからはお楽しみタイムで」

僕の宣言に、ジュンペー君とダイスケ君は顔を見合わせた。

「他人の目も無いんだし、気持ち良いことしちゃってよ」

『えぇぇぇええええええ!?』

「何びっくりしてんだ?気兼ねしねぇで良いんだからよ、思う存分ヤっちまえ!」

言い方がなんだか下品だよサツキ君…。

「い、いやでも、先輩方の前でそんな…」

「何言ってやがんだジュンペー?じゃあ何の為にケツの穴の洗い方まで聞いたんだよ?」

「ちょ、ちょっと先輩!?何バラしちゃってるんですかっ!?」

「そ、そうなのかジュンペー?」

「ちっ、違うんだよダイスケ!ちょっとその…、それは後学の為にだねっ…!?」

ほほぉう。実はやる気満々じゃないですかジュンペー君。

あ、そうか、さっき何かやりとりしてたのはそういう事だったんだ。

「…ところでサツキ君、お尻ってどうやって洗ってるの?」

「ケツの穴にホース突っ込んで水入れて洗ってる」

小声で尋ねたら、サツキ君はさらっとそう答えた。…なんか怖っ!…真似したくないなぁ…。

「さっきジュンペーにも教えてやった。…もちろん俺も綺麗にしてきたからよ…」

サツキ君は何か期待するような笑顔で僕を見た。

「うん。気持ちよくしてあげる」

「ぬはは!よろしくな!っと、ダイスケにやり方教えてやったらどうだ?ジュンペーは準備できてんだからよ」

「そうだね…。ここは先輩として実技指導と行こうか。じゃあサツキ君は、始める前にジュンペー君へのレクチャーよろしく」

こうして僕達は、それぞれに前立腺の刺激の仕方を教えてあげる事にした。



「せ、先輩…、なんか無茶苦茶恥ずかしいんですけど…」

「だろうな。俺だって恥ずかしいし…」

「あと、ちょっと怖いんですけど…」

「そっちはじきに慣れる」

それぞれのベッドに仰向けになったサツキ君とジュンペー君が、膝を立て、股を広げた状態でそう言葉を交わした。

「それじゃあ始めるよ。ダイスケ君、僕らのを見て真似してみて」

「は、はい…!」

ダイスケ君は緊張した面持ちで僕の手元を覗き込んだ。

「サツキ君、始めるよ?」

「おう。…なんか見られてると思うと、いつにも増して恥ずかしいな…」

サツキ君は頭を掻きながらぼそっと言う。

…まぁ…確かに…。食い入るようなダイスケ君の視線で、僕もちょっと緊張している。

「最初は十分に湿らせる事。僕のを真似してみてね」

僕はサツキ君のお尻に顔を寄せ、丁寧に舐めて湿らせる。

…いつも綺麗だと思ってたけど、まさかそんな洗い方をしてるとは思わなかったなぁ…。

「ぁひゃんっ!」

ダイスケ君にお尻を舐められ、ジュンペー君が変な声を出した。

「次に、指を舐めて十分に湿らせて、最初はお尻の穴の周りをこねるようにして、ゆっくり入れる。相手が力を入れちゃって

るようなら、無理に入れちゃダメだよ?」

「は、はぁ…」

「じゃあ入れるよサツキ君。力抜いてね」

僕が指をゆっくり入れると、サツキ君は小さく呻いた。さてそっちの二人は…?

「いっ…つ!」

「あ、ご、ごめん!」

「ジュン、ペー…、力入れちゃ、ダメだ、ぞ?リラックス…して…!」

「は、はい…!ちょ…ちょっと難しいんですけど…」

「ま、まあ、これは…慣れ、だか、ら…。ちょ、キイチ!喋ってんだからあんま刺激しねぇでくれ!」

「あ、ごめん。つい…」

サツキ君はジュンペー君にレクチャーしながら抗議した。うーん。可愛い声が聞きたくて指が勝手に動いてた…。

ダイスケ君は指が太い事もあって、一本入れるだけでもジュンペー君は結構苦労した。その間に僕は二本目をサツキ君のお

尻に埋めている。

「じゃあ次は、指の腹で内側から…こう動かしてみて」

僕が空いている方の手で動かし方を示すと、ダイスケ君は頷いて指を動かし始め…、

「あぁぁっ!」

ジュンペー君が色っぽい声をあげた。…良い反応だ…!

「サツキ君。こっちも行くよ?」

「う、うん…」

クチュクチュと指を動かすと、サツキ君は時々可愛い喘ぎ声を漏らした。隣のベッドではジュンペー君も可愛く声を上げている。

指を動かすとサツキ君のチンチンがピクン、ピクンと動いた。

もうグショグショになって、余った皮の先に先走りが溜まっている。

そっと口に含んであげ、皮のなかに舌を差し込み、亀頭を綺麗に舐めてあげたら、口の中でサツキ君のチンチンがビクンッ

と動いた。

「き、きっちゃん…!お、俺…、俺もうそろそろっ…!」

「え!?早いよ!?」

思わず口を離してそう言ったら、

「…早い…とか、言わないで…」

サツキ君は情けなさそうな表情でそう訴えた。相変わらず前後同時の責めに弱いなぁ。

「分かった。良いよ、いつ出しても…」

「う、うんっ…、…んぁっ!」

僕がサツキ君のチンチンを再び口に含むと、それがだめ押しになったのか、サツキ君は即座に僕の口の中へ、大量に射精した。

いがっぽい精液を飲み込み、チンチンを舐めて綺麗にしてあげると、敏感になっているサツキ君は「あっ!あっ!」と可愛

い声を上げる。

ふと横を見ると、ジュンペー君は両手で顔を覆い、押し寄せる快感の波に必死に堪えていた。たまに体がピクンと震えて、

少し丸みを帯びたお腹が揺れる。

ダイスケ君は僕のやるのを見ていたのか、しばらくジュンペー君の股間を見つめた後、股に顔を埋めた。

「あ、あぁっ!ダイ…スケ!」

ダイスケ君がチンチンをペロペロと舐め始め、ジュンペー君は泣きそうな声を出す。

「皮の中に舌を入れて、亀頭を舐めてみて」

ダイスケ君はコクリと頷くと、空いた手でジュンペー君のチンチンをそっと握り、勃起しても皮を被っている先端から舌を

差し入れた。

「あっ、あっ!だめ!ダイスケ、ま、待って!出る!出る出る出ちゃうっ!」

顔から手を離し、体の両脇で布団をギュッと掴んで、ジュンペー君は涙目になって可愛い悲鳴を上げた。

いやぁ…、サツキ君に負けず劣らず感度が良いねぇ…。

「あっ!あぁぁああああっ!」

一際高い声を上げ、ジュンペー君は登り詰める。

ジュンペー君のおチンチンは元気に精液を吐き出し、たぶん口で処理した事はなかったんだろうダイスケ君は、精液を顔面

に浴びて、ビックリしたように顔を上げた。

「ご、ごめんダイスケ!」

身を起こしたジュンペー君の前で、ダイスケ君は俯き加減になり、照れたような笑みを浮かべ、上目遣いに彼を見つめた。

「ううん。ジュンペーのだから、平気だ…」

そう言うと、ダイスケ君は舌で口周りの精液を舐め取り、

「…苦い…!」

やっぱり初経験だったのか、顔を顰めた。

「ダイスケ、交代しよう。ダイスケもケツやってみる?」

「い、いや、なんか怖いからまた今度…」

気遣うような二人の様子に、思わず顔が綻んだ。

「…じゃあ、こっちも交代」

サツキ君がおずおずと言い、僕の肩に軽く触れてきた。

「うん。お願い。実は凄い興奮しちゃってて…」

照れ笑いした僕の股間に視線を向け、サツキ君は目を丸くする。

完全に勃起した僕のチンチンは、亀頭の先からいやらしい汁を垂らしていた。

可愛い声を上げる二人を見てるだけで興奮しちゃって、もう痛いくらいにビンビンになってます…。

ベッドに座った僕の股間に顔を埋め、サツキ君は口で奉仕してくれた。

隣のベッドでも見よう見まねで、ジュンペー君が、座ったダイスケ君の股間に顔を埋めている。

「いっつ!」

「あ、ごめんっ!」

歯を立てちゃったのか、声を上げたダイスケ君の股間から顔を離し、ジュンペー君が謝った。

「歯を立てないように気をつけてね?結構痛いから」

「は、はいっ!」

ジュンペー君は僕の言葉に緊張した様子で頷き、膨張したダイスケ君のおチンチンを再び咥える。

口では不慣れなんだろうね。僕とサツキ君の場合はアクシデントのせいで、殆ど最初から口での処理になってたけど…。

そのサツキ君は一心不乱に僕のチンチンを愛撫している。その舌の動きは、ここ数ヶ月の間で凄く熟練した。

サツキ君は僕の体を舐め回すのが好きだ。たぶんそのおかげなのか、舌技(?)は僕より遙かに上手い。

かりの下から先端に向けて亀頭を舐め上げ、舌先で亀頭の先端、尿道の先をほじくる。

十分に舌で味わい尽くすと、今度は僕のチンチンを根本まで咥え、口をすぼめて吸ってくる。

頬の内側が僕の肉棒に密着し、舌がからみついてくる…。

殆ど反射的に腰を動かすと、亀頭の先端がサツキ君の上顎の奥を突いた。

嘔吐きたくなるくらいに苦しいはずだけど、サツキ君はむせ返るのを堪え、目尻に涙を浮かべたまま懸命に奉仕を続けた。

そのひたむきな様子が堪らなく愛おしい…。

「さっちゃん…、僕、そろそろ、出そう…!」

サツキ君は僕を咥えたまま、喉の奥で「ん…」と返事をした。

棒を舐め上げ、玉を揉みほぐされ、十分過ぎる愛撫を受けて、僕は絶頂に達した。

僕が放った精液を一滴残らず口に含み、サツキ君は喉を鳴らして呑み込んでくれた。

充実感と気だるさの中、まだチンチンを口に含んだまま、舐めて綺麗にしてくれているサツキ君の頭を、僕は両手で抱え込

むようにして、愛おしさと感謝を込めて抱き締める。下腹部にサツキ君の鼻息が当たってこそばゆい…。

僕がサツキ君の口でイかされている間に、隣のベッドでもジュンペー君が頑張っていた。

「うぇふっ!えふっ!うぇえっ!」

「ご、ごめん!ジュンペー大丈夫!?」

自分の股間から顔を離し、むせ返るジュンペー君の背を、ダイスケ君が慌ててさすった。たぶん、喉の奥を突いちゃったん

だろう。

時々嘔吐いたり、歯を立てちゃったりで中断しているおかげで、二人の行為はまだ終わらない。

「へ、平気…!続けよう!ドンと来いってんだ!」

その心意気は良いけど、無理しなくて良いんだよジュンペー君?

ジュンペー君に再びチンチンにむしゃぶりつかれ、ダイスケ君は「あっ!」と声を上げる。

「ふぉお?ひふぉひいい?」

ジュンペー君はダイスケ君のチンチンを口に含んで愛撫しながら、上目遣いに彼の顔を見上げた。たぶん「どう?気持ち良

い?」と尋ねたんだと思う。

「うんっ…、気持ち、良い…、すご…い…!」

ダイスケ君は快感と恥ずかしさからか、伏し目がちにジュンペー君の顔を見つめた。時々喉の奥で喘ぎ声を押し殺している。

「今日は声上げちゃっても良いんだよ?」

ベッドに腰掛けたサツキ君に抱っこされ、彼のお腹に背中を預けて余韻に浸りながらそう言ってあげると、ダイスケ君は涙

目でこっちを見た。

「だ、だって、恥ずかしい…す…!」

「声を上げた方がジュンペー君も喜ぶよ。ね?」

僕が同意を求めると、サツキ君も頷いた。

彼はまだぽーっとしてて、普段の様子に戻っていない。今口を開いたら可愛い口調になってるはずだ。

「そ、そうなん、ですか…?で、でも…、そんなに注目…されてると…」

おっと失礼…。それじゃあ僕達は…。僕は首を捻り、サツキ君と唇を重ねた。そしてクチュクチュと音を立てて舌を絡ませ合う。

僕達の視線が離れると、ダイスケ君は堪えていたのを吐き出すように声を上げ始めた。やっぱり限界近かったんだね。

「…あっ!ジュンペー…!気持ち、良いっ!うあっ!あぁっ!すごっ…!あっ!あぁぁっ!」

その声に興奮したのか、ジュンペー君は息を荒げ、音を立ててダイスケ君のおチンチンをしゃぶり始めた。うわぁ、やるぅ!

それにしても、ダイスケ君も良い声上げるなぁ。

「んぅっ!ジュンペー!ジュンペー!ごめんっ!出るっ!出…、あぁぁぁぁっ!」

ダイスケ君は体を震わせ、一際大きな声を上げて昇りきった。

ジュンペー君は喉を鳴らして、彼の精液を飲み下した。

初めて体験する生臭さと苦さ、いがらっぽさからか涙目になっていたけれど、それでも恥ずかしそうな笑みを浮かべてダイ

スケ君の顔を見上げていた。

「苦いって聞いてた通りだったけど、あんまり嫌な味でもないですね」

「あはは。まあ好きな相手のだから平気になるんだろうね。その内、口でやるのにも慣れれば、味も匂いも気にならなくなるよ」

僕がそう応じると、二人は顔を見合わせ、照れたように笑った。

「さて、お疲れ様。そろそろ…」

寝よう。と言いかけた僕は、ふとソレに気付いた。お尻に下から当たるこの感触は…?

ちなみに、僕はあぐらをかいたサツキ君に抱っこされたままだ。

視線を巡らせると、サツキ君は耳をぺたんと伏せたまま、どこか申し訳なさそうな表情を浮かべ、潤んだ目で僕を見ていた。

「ご、ごめん…。俺…」

「あ〜…。キスで興奮しちゃったんだね…」

そっと腰を上げた僕は、サツキ君の股間を覗き込んだ。

かわいいおチンチンが復活して、ピンと勃っていた。彼はイくのも早いけど復活も早い。

「それじゃあ第二ラウンド、行こうか」

僕はサツキ君の唇を奪い、股間に手を伸ばした。

チンチンの先の皮の間に親指を入れ、イったばっかりで敏感になっている亀頭を指の腹でグリグリと撫で回すと、サツキ君

は舌を絡ませた唇の隙間から可愛い喘ぎ声を漏らした。

ジュンペー君とダイスケ君が食い入るように見つめる中で、僕はサツキ君を愛撫し続ける。

…行為を見られるのって、結構興奮するね。初めて知った…。

よし、良い機会だし、二人にも可愛くなってるサツキ君の姿を目に焼き付けて貰おう!



数分後。僕はなるべく長持ちするようにサツキ君を適度にじらしながら、第二ラウンドを終えた。

いつもと違うシチュエーションで緊張していたせいか、それとも興奮し過ぎたせいか、さすがに疲れた…。

僕達はそれぞれのベッドで、恋人同士、絡み合うようにして昼近くまで眠った。

こんなクリスマスも、たまには良いかな…?