おまけ
登場人物紹介
「ヨシノリ」永沢 義則(ながさわ よしのり)
年 齢 30歳
生年月日 3月20日
種 族 犬獣人(コリー犬)
身 長 179センチ
体 重 89キロ
職 業 大手宅配業者の経理
趣 味 キャラクターの小物収集
好きな物 キャラクターグッズ ミルクセーキ 麺類
備 考 大手宅配業者で事務職を務めるコリー犬。職場の女性陣からの人気は高いが、生粋のゲイである。
ルックスと行動力に恵まれ、人望が厚い。親しい同類も数多く存在する。
世話をやきたがるのは、「誰かに頼ってもらいたい」「寄りかかられる重さを感じていたい」という、生来の
寂しがり屋な性質の裏返しでもある。
本人のためとは言え、カズを突き放し、結果、ヒロに辛い別れを経験させてしまった事を責任に感じており、
以来特定の誰かと付き合わず、独り身を貫いていた。
コータへの思い遣りは、当初こそ不安そうな若手へのサポートという意識や、放っておけないという使命感か
らの物だったが、コータの子供っぽさや、自分を慕ってくれる様子を見ている内に、自覚が無いまま徐々に惹か
れてゆく。
そんなコータを好いているという、自分の本心に気付けたのは、奇しくも自分が恋人を託した旧友の一言から
であった。
年齢差、おまけに旧友の教え子であるという事もあり、コータの告白にどう応じるべきか葛藤していたヨシノ
リだったが、当人からの告白と旧友の言葉を受け、自分に架していた贖罪を打ち切り、コータの想いに応え、も
う一度恋人の居る生活を送ってみる事を決める。
愛煙家。
「コータ」笹木 幸太(ささき こうた)
年 齢 20歳(ツートンカラー時は19歳)
生年月日 6月30日
種 族 大熊猫獣人
身 長 174センチ
体 重 147キロ
職 業 大学生(自動車学部)
趣 味 ラーメンの食い歩き ツーリング
好きな物 ココア 麺類 杏仁豆腐
備 考 ヨシノリの職場でバイトしている大学生。ヒロの教え子。
明るく、人懐っこく、楽天的。ここぞという時にプレッシャーへの弱さが露呈する。
優しく接されたり、甘い言葉をかけられたりする事に免疫がない。
人間の父、ジャイアントパンダの母、人間の弟の四人家族。父親は獣医。
高校ではラグビー部に所属。ポジションは右プロップ。
高校時代、自分が同性愛者だと自覚し、ショックを受けた事、さらにそのすぐ後に経験した失恋が重なり、他
者との接触や付き合いを極端に避けるようになっていた。
ヨシノリの励ましを受けて立ち直った後は、元の活発な自分を取り戻し、おっかなびっくりしながらも二度目
の恋に挑んでゆく。
ヨシノリのややズレた思い遣り故に、気持ちが見事なまでに空転。その都度落ち込み、脱力しながらも、紹介
される相手になびく事無く、ヨシノリを一途に慕い続けた。
結果的には、ヨシノリのおかげで取り戻せた持ち前のアクティブさが功を奏し、シンプルな告白を経て想いを
実らせる事ができた。
味付けの濃いものが好きで、ラーメンのスープも辛かろうがしょっぱかろうが残さず飲む。
余談だが、塩分過多の食生活がたたり、尿道結石で地獄の苦しみを味わったりもしたものの、改める様子は一
向に無い。何かと股間に災難が寄ってくるタチのようである。
エピローグ時点では、借りていたアパートは解約し、ヨシノリのマンションで同棲している。始まったばかり
の共同生活において、料理の仕方を勉強し始めるなど、やや遅れての花嫁修業中。
超敏感。バリウケ。速射と連射がきく。
「ヒロ」寅 大(とら ひろし)
年 齢 29歳(ツートンカラー時は28歳)
生年月日 7月12日
種 族 虎獣人
身 長 187センチ
体 重 159キロ
職 業 とある私立高校の教諭
趣 味 寝る事
好きな物 ビール 揚げ物 味噌汁
備 考 恋人との離別から一年余りが経って大きく変わり、穏やかでおっとりした性格になった。
だらしないのも、整理整頓が苦手なのも、着る物に無頓着なのも相変わらずだが、台所と仏壇周りだけは常に
綺麗にしてある。
カズとの想い出を大切に抱き締めながらも、寂しい素振りも哀しい様子も見せず、日々をのんびり、おっとり、
ゆっくりと、実に穏やかに過ごしてゆくヒロの様子は、間近で見ていたヨシノリにとって、「救い」でもあった。
現在は独り身。
あとがき
え〜、一応一言申し上げますと、このあとがきは例によってネタバレを含みます。
なので、「ツートンカラー」「ゲットバッカー」「パンダズネスト」「タンデムシート」の四作全てを読み終えていらっしゃ
らない方は、まだ目を通されない方がよろしいかと存じます。
まぁ、ここから先に読む人はたぶん居ないでしょうけどw
さて、簡単に当作品の成り立ちから語らせて頂きますが、実は四部作にまでなったこれら、最初はツートンカラー一話のみ
のつもりで執筆を始めました。
そもそも最初は、ボツ案を暖め直し、虎狐恋花シリーズで端役だったヨシノリを主役に据え、身を引いた彼のフォロー、そ
してトラ先生のその後を少し書く、というコンセプトで筆を取ったショートストーリーでした。
おまけでコータからヨシノリへの想いを描き、その後の展開に含みを持たせ、後は読み手毎に今後の展開に想いを馳せて頂
こう…。と、思っていたのです。
が、しかし、運命は管理人に筆を置く事を許しませんでした。(大げさ)
サブ主人公のコータが、知り合いの中でいやにウケたのです。
続きをせがまれ、「コータの何処何処が好き!」とか「続きは来月?」とか「次はエロス満載なんだよね!」とか言われ、
困惑しながらも気を良くした管理人は…、えぇ、続き書いちゃいました結局。書きかけだった別の短編放り出して。
まぁ、放り出した短編には後でちょっと触れる事にして、まずは二作目、ゲットバッカーの話に移ります。
これを書き始めた頃から、三部作を予定に筆を運び始めました。
ちょうど中間となる二作目では、おっかなびっくりモーションをかけるコータの奮闘を主軸に、その気持ちに気付かず優し
く(見方によってはかなり残酷に)接するヨシノリの、かつての恋人に寄せる心の内を描こうと思ったのです。主役割合五分
五分で。
…が、誤字脱字チェックで読み返してみると、空回りしてるコータが実に不憫…。とにかくソコが印象的…。
ここまで空回りさせられつつも、めげずに頑張るコータに、この頃になって初めて「負けるなっ;;」とか思ったものです。
そして三作目。これを書くのは完全に計算外の出来事でした。
一周年記念を書いた際に、とある知人に点数シミュレートして貰ったり、どのチームが有利だとか、いろいろ予想して貰っ
たりしたのですが、管理人の意図に反し、トラ先生とコータのチームが優勝という展開になると面白いらしかったのです。
焦りました。何故なら、ブルーティッシュを優勝させて、賞品にはそれまでにチマチマ書いていたアルの短編二つを当てる
つもりでしたから…。(働かなかったダウドは当初からご褒美無しの予定だったり)
そんな裏事情も有り、急遽書き始めたコータメインの短編は、先述した、書いてる途中で投げ出した短編からアイディアを
吸い上げて執筆しました。
川崎恵一(かわさきけいいち)、アメショ獣人。
猪上鉄也(いのうえてつや)、猪獣人。
…それが、ケーイチとテツヤの元の姿です…。
下宿暮らしの高校一年生、腹黒アメショのケーイチが、純真なルームメイトのテツヤを騙し、騙し、騙し、気付かれないよ
う徐々に「おかしな常識」を刷り込み、その道に引きずり込んで行く「ほのぼの(?)ラブコメディ」。
…書かなくて正解だったという気も、今ではちょっとするっス…。
ネタ吸収に当たり、コータの片親人間設定に合わせる形でケーイチを人間にし、さらに中学一年生に。
同じくテツヤも中学一年にし、外見がコータに少し似た黒熊という設定に変更。
ケーイチについては、名前と、小柄だという設定以外は、もぉすっかり原形残ってません。
この回は、里帰りしたコータが、自分の過去と重なる失恋を経験した弟を励まし、そして気まずくなりつつあった友人との
仲を取り持つという展開ですが、実はこれ、コータがヨシノリから受けた影響を上手く表現できるか?という実験作でもあり
ました。
あと、せっかくなので兄弟絡みプレイをやりたかったというのもあります。(こっちが本音)
気が付けば、ヨシノリが完全に脇役に徹してましたw
さて、物語の締めくくりとなる四作目、タンデムシートは、一番すんなり書けた作品です。だって三分の一がエロシー…ゴ
ホンゴホン!
筆者としては、長らく暖めていたコータのバリウケっぷりを書けて満足。
ラストシーンで、コータと二人、タンデムシートに跨るヨシノリは、一作目のオマケを書いていた時にふと思い浮かんだイ
メージだったりします。
それをラストとタイトルに持って来て、物語のピリオドと致しました。
一応付記しておきますと、舞台の中心となっているのは虎狐恋花で描いた街で、ツートンカラーはサクラサクから一年三ヶ
月後、タンデムシートのラストシーンが、さらにその三ヶ月後となっています。
さて、この連作では全編通してトラ先生が裏方を頑張ってくれました。
色んな所で色々やって頂いて申し訳ないですが、先生にはまだ大仕事が残っておりますので、いましばし頑張って頂く事に
なりそうです。
さて、読者諸氏の読後に水を差しまくるあとがきも、ここまでです。最後に、書き手として一言だけ…。
気付けば全四話と、微妙に長くなってしまったヨシノリとコータの物語、最後までお付き合い頂き、有り難うございました!