幕間 ~Collapsed Point~
カラーリングを刷新し、紺色を基調に色の薄い青を複数重ねたタイガーカモフラージュの迷彩服に、濃紺のベストを羽織る。
「どうスか!?」
「格好良いよ!」
「イェア!」
「わっぷ!」
新たな衣装に身を包んだアルが、褒められて気を良くし、タケミを抱き上げて熱烈なハグをする。
相楽製作所の工房で、アルは新たな潜霧装備を受け取った。
ユージンからの就職祝い。デザインはアルの希望でユージンのジャケットやタケミのスーツと同じ、紺色を基調にし、着慣れ
た戦闘服スタイルとなっている。しかし大百足の甲殻を加工したニーパットとエルボーパットが追加され、グローブの甲にも装
甲が取り付けられた。ブーツの先の内側にも、加重対策と爪先保護のために甲殻を仕込んである。無論、格闘戦ではこれらも立
派な武器になる。
「満足して、貰えたか…」
「おいアル、お礼はどうしたお礼は?」
「うス!ありがとうございましたっ!」
抱き締めたタケミをブンブン振り回すように回転しているアルが礼を言い、ユージンとゲンジは肩を竦めた。
そして、その三十分後…。
受付を済ませ、二重扉を潜ると、最後に長方形の部屋に入る。
行く手には最終隔壁。その先には霧が待つ。
背後で重々しく扉が閉ざされ、四方が金属張りの部屋は密封されるが、入室した者達は足を止めない。
靴音高く部屋を抜ける三人に、壁に設置されたスキャナーが赤い光を投げかける。
大股に歩む、赤金色の巨漢のゴツいブーツから、太い足、腹が晒された胴、胸の認識票を照らした赤い走査線は、傷のある頬
を抜けて頭上まで到達する。
『認証。ダイビングコード「雷電」』
続くブーツも大きいが、こちらはやや足音が大きく忙しない。太い体躯を覆う紺色基調の迷彩服が、走査線で下から上へと照
らされる。
『認証。ダイビングコード「3A」』
最後に続くのは、巨躯の熊達とはだいぶ背丈が違う人間。黒狼が巻物を咥えているようなヘルメットを歩きながら被り、その
表面を走査線が通過する。
『認証。ダイビングコード「ウォルフ」』
最終認証が済み、歩き抜ける三名に道を示すように、行く手の最終隔壁が左右へスライドし、霧に反射する眩い太陽光が射し
込んだ。
見下ろす斜面の先には、沈下したかつての人工台地。
霧が溜まった大穴に至る斜面を前に、巨漢は一度足を止め、その脇に少年が、そしてシロクマが、順番に並ぶ。
「おし、行くぜ」
「はい!」
「うっス!」
かくして、新入りを加えた神代潜霧捜索所は、昇級試験後最初のダイブに臨む。
風が唸る音を聞く。
背を押すように、あるいは横から突き飛ばすように、目まぐるしく向きを変える乱気流の中、少年はトーチのグリップからア
イスピックのようにニードルを出し、手近な瓦礫に突き刺して身を支えた。
「ダリアが居りゃあ、やっこさんの異能でここも楽々突破できるんだがよ!」
先導するユージンが風に負けないよう大声で怒鳴る。
「なるほどー!「初回はまず思いっきり揉まれて来な」って母ちゃんが言ってたの、そういう訳っスねー!なるほどなー!ドチ
クショー!上等じゃないスかベェリグー!帰ったらタケミにいっぱい揉んで貰うっス!」
大声で応じたアルは、飛ばされないように瓦礫にしがみ付いて息を整えているタケミに追いつくと、その腰に後ろからボミュ
ンと腹を当てる格好でくっついた。体重があるのでシロクマが後ろについただけで安定性が増す。
「所長、この環境で何でもないんス?あれ真っすぐ立ってないっスか?この風の中でっスよ?」
「そういう人だから…!」
答えになっていないようで、やけに説得力があるタケミの回答。
ユージンは後ろの二人がはぐれないように、後方確認を怠らず、視認可能距離をキープしながら先行しているが、タケミはつ
いて行くのがやっとの有様。体力で言えば問題ないアルも、歩き馴れていないので困難な道程である。
崩落点から吹き上がる上昇気流の埋め合わせで、周辺には下降気流が吹き荒れる。近付く際にはこの大荒れの風を抜けて行か
ねばならないのだが、これがとにかく体力を消耗させる。
幸いにもこの環境は危険生物にもきついらしく、この嵐の壁の中で襲われたというケースは一件も無い。霧の成分も留まれな
いので、濃度も危険域を下回る。逆に言えば、この風にさえ耐えられるなら、逃げ込むのに安全な場所でもある。
長年風になぶられ続け、見える景色は飛ばされない瓦礫のみ。それも風化が進んで、自然岩がごろごろ転がっている景色に似
てきている。
「もうじきだ!抜けるぜ!」
「もうじきって…、具体的にどのぐらいなんスか~…!」
元は建物の壁だったのだろうか、所々から鉄の芯が木の根のように生えている、傾いた岩壁で坂になっている所を、アルとタ
ケミがよじ登ると…。
「具体的には、目と鼻の先だ」
這い上り切るその寸前で、前から伸びた腕がタケミとアルの後ろ襟を掴み、グイッと引き上げた。そこから先は下りの傾斜になっていて…。
「あ…」
少年は瞬きする。
坂を越えて傾斜に入った途端、風は弱まった。下降気流の端と上昇気流の端が上空で触れ合い、中和される地点に、三人は到
達している。そこは…。
「着いた…んスか…?」
タケミの傍らで立ち尽くし、アルも呆然と、背の低い草や苔に覆われ、所々に真っ白な霧スズランが咲いた、場違いに牧歌的
な緑溢れるその光景を眺めた。
豊かな水気に支えられてできた、独自の生態系を持つ草地…。そこに、距離感がおかしくなりそうな亀裂が、長々と横たわっ
ている。
奇麗な円形ではなく、狭い所では幅900メートル強、最長の所は2,500メートルにも及ぶ、歪に蛇行する太い割れ目の
ような穴が。
その、上昇気流に乗って霧が噴煙のように上がって来る、底が見えない穴の縁には、無数のロープやワイヤー、縄梯子などが
垂れ下がって、気流で絶えず揺れている。
途中で切れた物や、打ち込まれた根本付近しか残っていない物もあるそれらは、道標であり墓標。この底を目指して降下した、
先人達が使った足掛かり。
ここが「崩落点」。
40年前の大隆起の際に発生した、ここが大穴と呼ばれる由来。ジオフロントの正門にして、地下へ行ける最も大きな道。こ
こを下った誰もが同じ物を目指していた。
タケミもアルも、ここに到達した潜霧士達が撮った映像で、モニター越しに姿は知っていた。だが、実際に見るとサイズ感が
まるで違う。後方で唸る嵐の音と、上昇気流が吹き抜ける亀裂が上げる物悲しい風の音が、畏怖に近い感情を二人に抱かせた。
「近付くぞ」
ユージンは立ち尽くす二人の呼吸と驚きが鎮まるのを待って促した。
覗き込める位置まで来ると、その深さを目の当たりにしたタケミは眩暈を覚える。
(この先に、お父さんが…)
父が消えたジオフロントが、この下にある。やっとここまで辿り着けたという高揚感と、ここから先が本番だという気が遠く
なりそうな疲労感。自分がどんな気持ちでいるのか、タケミ自身も把握できない。
三等潜霧士となり、ここにダイブした者の内、一年経っても潜霧士で居続けられる者は少ない。
ある者は絶望し、大穴を諦める。
ある者は恐怖し、霧から遠ざかる。
そして、降りたきり生きて戻れない者も多い。
潜霧士を辞めなくとも、ジオフロントを恐れて表層を仕事場にする者もある。
動機が使命感にせよ、探求心にせよ、金銭欲にせよ、正気も狂気もさておいて、ここに挑み続ける事ができる者の精神力は、
本物である。
「この下に行けるのは三等になってからだが、気軽に行き来できる場所じゃねぇ。日帰りは不可能で、一回のダイブで数日分の
宵越し準備が必要になる。地表と違って潜霧士の数も少ねぇ。霧が濃いから通信も絶望的、何かあっても救援は期待できねぇ。
何より…」
ユージンは言葉を切り、口をポカンと半開きにして穴を見下ろしているアルを見遣る。
「「魔境」だ。アルならこの言葉の意味も理解でき…、って何する気だヌシぁ!」
金熊が声を荒らげ、野球のピッチャーのような格好で身を捻っているシロクマが「ワッツ?」と首を捻る。片足を上げたやけ
に奇麗な投球の構えで、握っているのはリンゴ大の石ころ。
「「ワッツ?」じゃねぇ!」
「どのぐらい深いか、石投げて音とか聞いてみようかなって思ったんスけど…」
「やめろ!そもそも反響が聞こえる深さでも広さでもねぇ!まずその足と手を下ろせ!絶対に投げ込むんじゃねぇぜ!ええ!?」
「ハッ!?まさか、刺激されて出て来る危険生物とかが居るんスか!?」
「うつけか!上り下りしてる同業者が居たら危ねぇって言ってんだ!普通に考えろ!」
「あー!それもそうっスね!ソーリーソーリー!」
(危なっかしい!!!)
苦笑いして石を足元に置くアル。冷や汗をかくタケミ。
「そら!あそこ見ろ!上がって来る連中が居るだろうが!ええ!?」
ユージンの指し示す先に、タケミが、そして頭頂部に拳骨を貰ったアルが涙目で、それぞれ視線を向ける。
大きな亀裂からさらに生じた枝分かれの細かい亀裂のような、各所にある窪んで細くなった割れ目の先には、昇降機の類が設
置されている。
外部から電源が引けず、ソーラーパネルが動力なので、どれも充電に時間がかかり連続使用はできず、天候によっては数日間
使えない事もある代物だが、ジオフロントからの帰還には命綱と言える帰路。
仕様はまちまちで、太いワイヤーロープにハンドルと足をかけておくフックがついた簡素な物から、鳥籠のようなケージが上
下動するエレベータータイプもある。
三人が眺める先で動いているのは、米粒のように小さく見えるが、鳥籠式の昇降機だった。
崖の縁まで上がり、簡素なタラップで上がれるようになっている乗降場に、降り立つのは五名の獣人。
その中のひとり、昇降機から最初に降りた、ガッシリと屈強な体躯の、身の丈190センチを超えるアラスカンマラミュート
の獣人が、銀眼を巡らせて振り向いた。
槍の先に斧が装着されたような長得物…ハルバードを背中の大荷物の上から装着し、両腰にそれぞれトーチをぶらさげ、腰の
後ろには大ぶりな山刀…マチェットを帯びている。両太腿にもシースを装着し、こちらにもかなり大ぶりな諸刃のダガーを差し
ていた。
かなりの重武装にも関わらず、見ている者に重さを全く意識させないほどキビキビと力強く動いて、昇降機内から戦利品が詰
まっているのだろう大袋などを引っ張り出しているマラミュートは、自分達の方を向いている三名に気付くと、腰のポーチから
双眼鏡を取り出して覗く。
「…兄者。熱海の大将が来ています。北東方向、岩板坂付近です」
腕組みしている仁王立ちの金熊と、傍に立つ黒い狼のメットを被った人間、そしてブンブン手を振っている大柄なシロクマを
確認したマラミュートは、最後に籠から出て来る男に精悍な顔を向け、手を差し伸べた。
「ありがとう、テンドウ」
応じる声は穏やかだが、マラミュートのゴツい手を取ったのは、それよりもなお大きな分厚い手。
雪のように白い被毛を纏うその男は、マラミュートに手を引かれ、ゆっくりと足場に踏み出した。
「いえ、何のこれしき…!」
応じたマラミュートや、同行する他の三名が、一歩下がって空けたスペースにゆったりと踏み出したのは、垂れた耳と長い被
毛が特徴的な、グレートピレニーズの獣人である。腹がポッテリと迫り出している肥えた体つきだが、肩幅や胸の厚み、手足の
太さなどは、ユージン同様に逞しく重量感がある。
こちらは両腰のホルスターにトンファーを収納し、腰の後ろにトーチを装着。武装はそれだけで、荷物も背負っていない。
昇降機から出てきた五名は、軍人や特殊部隊のそれを思わせるグレーの戦闘服を身に着け、アルのようにポケットが多くつけ
られたベストを羽織っていた。デザインは統一されており、仕様も共通の戦闘服を着た一団は、雲がかかった黄色い満月…朧月
を意匠化したエンブレムのワッペンを、左上腕の外側に縫い付けている。
「…ああ、そうか…!」
マラミュートより頭半分は背が高い、土肥の大親分にも匹敵する巨躯のグレートピレニーズは、その顔をマラミュートが告げ
た方向に向けた。だがその両目は白濁し、視力は明るさを感じる程度しかない。
「僕らが潜った日に四等試験が終わった。…テンドウ、熱海の大将の他に誰か居るかい?」
「二人、若手が同行しています」
「やっぱり…。今日は、崩落点までの最初のダイブなんだろう。彼らの記念すべき一歩だよ。テンドウ」
穏やかなバリトンボイスに優しげな口調。しかしこの盲目の男は、ユージンや土肥の大親分に並ぶ、現役で最も優れた潜霧士
のひとりと評されている。
「テンドウ、みんな、一緒に居る若人達の顔を、よく覚えておいておくれ」
見えない目を細め、グレートピレニーズは微笑む。穏やかで、何処か物悲しくもある笑みだった。挑む道の危うさと困難さを
知るが故の。
「僕らの同胞だ。いずれ地下に挑む者だ。目指す先を同じくする仲間だ。命果つるか、霧が晴れるその時まで、挑み続ける同類
だ。よく覚えておいておくれ。僕の、見えない眼に代わって」
『は!』
背筋を伸ばして直立し、四名が返事をする。しかし…。
(ああ…!兄者はいつでも男前だが、今日は一段と男前ポイントが高めだ…!この横顔をよく覚えておかねば…!)
マラミュートが若干話を聞いていない。
「「岬の狛犬」、字伏(あざふせ)兄弟…。潜霧団「月乞い(つきごい)」だ」
双眼鏡を覗くタケミとアルに、ユージンは彼らについて語った。
盲目のグレートピレニーズ「字伏常夜(あざふせじょうや)」が兄。
アラスカンマラミュートの「字伏天道(あざふせてんどう)」が弟。
このふたりを中心にした総勢12名の集団が、南エリアで最も優秀な集団…潜霧団「月乞い」。霧に閉ざされた大穴に、月の
出を願う捜索者達。
最も過酷な南エリアは、潜霧士の多くが完全に獣化しているのが特徴。
分で、潜霧士達の因子汚染の進行が早く、重度になり易いのがその理由の一つ。そしてもう一つの理由は…。
「人間のままでは、生きていけない土地…?」
ユージンの言葉をタケミが繰り返す。
「ああ。霧で死ぬか、危険生物に殺されるか、地下の機械共に殺されるか…。いずれにせよ、生き残れるのは強い生命だけ。南
は手薄と聞いて競合が少ねぇと考えて、南エリアをホームにしようとする新人もそこそこ居るが…、だいたいは一年経たずに逃
げ出すか、命を落とす。東と西のベテランも、理由がねぇ限り南側のゲートからダイブはしねぇ。そんな環境で残ってる連中は
…判るな?」
「精鋭揃いって事っスね?見た印象だけでピリッと来るっス…」
アルが双眼鏡を覗きながら言う。なお、そう言いながらも手を振っている。そして一向に振り返して貰えないのでちょっと寂
しくなっている。
「兄者。言い忘れましたが」
「うん。何だいテンドウ」
「大将に同行している、ふくよかでなかなか可愛らしい白い熊の少年がずっと手を振っています。あれは、何か異常を知らせて
いるのでしょうか?救援に向かった方が?」
素っ頓狂なマラミュートの言葉に、全く動じずにグレートピレニーズは応じた。幼稚園児に教えるように穏やかに。
「それはね、友好の挨拶をしているんだよテンドウ」
「あ!気付いてくれたっス!ヤッホーウ!」
グレートピレニーズが手を振り返してくれると、アルはドッスンドッスン飛び跳ねながら激しく手を振る。
「ああ、一応言っとくが、兄のジョウヤ…白い犬の方な。やっこさんは目が見えてねぇ」
「へ~!…え?」
アルがユージンを振り返る。有名な話なのでタケミは知っていたが、それでも彼は一等潜霧士として、ダイブの最前線にして
探索の最新到達点、ジオフロントの奥地に挑んでいる。
「目が見えてないんスか…?なのに、一等潜霧士で…、あの…、ジオフロントに…!?」
幼い頃に、アルはジオフロントを見ている。だからこそ、盲目の白犬がそこへ降下する事に驚愕していた。
「俵の親父殿も大概だが…、あっちもまた、本物のバケモンなんだよ」
東エリア筆頭のダイバーであるユージンに、そうまで言わしめる盲目の潜霧士。アルもタケミも、声も届かない彼方に居る一
団を、畏敬の念をもって見つめる。
そこへカツンと、小さな音が響いた。
小石が落ちたような音に振り向けば、地面に浅く刺さっているのは…。
「…矢?」
矢じりがまだ見えるほどの浅さで地面に立っているそれには、畳んだ紙が帯状にされて結び付けられているが…。
「お?親父殿も来てるぜ。あっちも新四等潜霧士の引率か」
ユージンが見遣った方向…霞んでよく見えない対岸に、十数名を引き連れた大猪が、巨大弓を接地させて立っている。
「矢文とはなぁ…、古風だぜ親父殿は」
ユージンが矢を抜き、「ヌシらに親父殿からお祝いの言葉だぜ。崩落点到達おめでとうってよ」と手紙を読み上げるが、この
熊が何で平静でいられるのか、少年二人は理解できない。
大猪が居る対岸から800メートルはある。その距離で、上昇気流に持っていかれない勢いで矢を突っ切らせ、対岸に到達す
る辺りで丁度勢いが削がれ、抜き易いように浅く刺さるように放つ…。
「親父殿らしい気遣いだぜ。なぁおい」
(気遣いを実行する難易度が異常!!!)
(神業がバーゲンセールっス!タカラノモチグサレと違うベクトルの無駄遣いっス!)
奇しくもこの日、伊豆半島三つのエリアの筆頭が、崩落点を囲んで一堂に会した。
霧は晴れず、解決の目途も立たない40年。挑み続けた命を飲み込み続け、大穴は今もここにある。
祖父、両親に続き、三代にわたり霧に挑む少年。
今の自分を形作った霧の中へ、再び潜るシロクマ。
そして…。
(待ってろよ「きょうだい」…。こいつらが独り立ちできればワシもお役御免だ。今度こそ、そこまで辿り着いてやる…)
コバルトブルーの瞳が奈落を見下ろす。
挑み続ける霧の先、目指すは最奥「霧の底」。
前人未到の終着点にして、全てが始まった場所。