おまけ

寮生達の夕食も済んだ、午後六時半。

休日を利用した遠出しての買い物を終えて寮に戻り、コソコソと部屋へ向かっていたヤマトは、

「寮監」

階段の手前で突然声をかけられ、ビクっと硬直した。

紙袋を両手で胸元に抱え込み、おそるおそる振り返った羆は、少し引き攣った笑みを浮かべる。

「お、おう…!どうしたオジマ?」

いつもの仏頂面に難しい表情を浮かべるオジマの手には、先日買ったばかりの、真新しい黒い携帯ゲーム機。

機械オンチの彼の人生において、初めて購入したゲーム機でもある。

「上手い戦い方を教えて欲しい」

買って来た品について詮索されるのではないかとドキドキしていたヤマトは、ほっとしながら応じた。

「な、なんだ、そんな事か…。構わないが、イイノに聞けば良いんじゃないか?」

オジマは「む…!」と声を漏らし、返答に詰まる。

「いや…、なるべくならこう…」

「こっそり上手くなっておきたい、と?」

口ごもったオジマは、ヤマトに問われると、やや決まり悪そうにしながらも頷く。

ヤマトは「ふ〜ん…」と声を漏らしながら、視線を上に向け、昨夜通信プレイした時の事を思い起こした。

見た目が気に入ったとの理由から、身の丈程の大剣を武器に選んだオジマのキャラが、最大限に力を溜めた攻撃を、敵では

なく、その手前側に居たイイノのキャラに、真後ろから叩き込んだ光景がまず蘇った。

初心者故に、混戦状態では致し方ない操作ミスではあった。が、それが三度も起こったのである。

オジマにしてみれば決して狙ってやっている訳では無いのだが、さすがに三度目の後は、イイノのキャラに、身長の倍はあ

りそうな槍でブスっと突っ込みを入れられていた。

(相当だよな、アレは…)

苦笑いしたヤマトは、とりあえずオジマを連れて部屋に向かった。

「武器、太刀にしないか?それだと教えやすいんだけどなぁ」

「大剣が良いです。それに、他の物を色々覚えられる自信も無いので…」

「一択で行くのか?まぁ、気に入ってるなら、ゲームに慣れるまではそれが良いかもな。まずは楽しむのが一番だ」

買い物袋にあまり注意を向けられないよう、それとなく体の陰になるよう、持ち替えたりなどしながら…。



点呼の時間までオジマとひとしきりゲームに興じ、予定を全て済ませたヤマトは、浴場でじっくり体を洗った。

他の入浴者が居ない隙を見計らい、掃除用ホースを尻に押し当て、込み上げそうになる声を喉元で押し殺しつつ、中まで洗

浄するという入念さで。

やがて、入浴を終えて自室に戻ってきたヤマトは、赤い褌一丁の格好でいそいそと机に歩み寄ると、鍵の掛かる引き出しに

しまっておいた紙袋を引っ張り出した。

そのでかい尻では、短い丸尻尾がせわしなくモソモソと動いていた。

「今度は大丈夫。気持ち良くなれるはず…」

ボソボソと呟きながら、ヤマトは紙袋から箱を取り出した。

それは、またしても例の店で購入してきたジョークグッズ…。今回はアナルパールである。

様々な種類が並んでいる中から入念に選び出し、購入してきたその品の箱には、「特大大玉」「十七連!」などの文言が、

カラフルなポップ体で描かれていた。

例によって、「大きい事は良い事だ」「少ないよりは多い方が良い」という価値観でチョイスしてきたヤマトは、しかし前

回の失敗を踏まえ、電動の品だけは避けて選んでいる。

「この間みたいなのはもぉカンベンだしな…」

ヤマトはそう呟きつつ、今しがた開けた机の引き出しにチラッと視線を向けた。

そこには、あの晩以来使っていないバイブレーターが封印されている。

アクシデントにより、特大電動バイブが一気に根本まで挿入されたあの痛み…。

おまけに抜けなくなり、ほぼ拷問同然に、苦痛とも快感ともつかない刺激を頭がおかしくなるかと思う程強制的に与え続け

られ、イかされたあの経験…。

ヤマトにとっては軽いトラウマになっており、もう一度試すのはさすがに腰が引けていた。

「だがしかし、今度は勝手に動いたりはしない…!楽勝だ!」

箱を開けながら、力強く頷くヤマト。

が、何度もウンウンと頷いているその様子や、箱を開ける姿勢がやや肩肘張ったものになっている事からは、明らかに緊張

しているのが見て取れる。

やがて、箱を開けて品物を取り出したヤマトは、両手で端と端を持ち、眼前に翳してまじまじと眺める。

(…ん?んあ?な、なんか…、思ってたより、デカ…い…?)

それはシリコン製の、先頭の物から徐々に大きくなってゆくタイプで、最後尾の物の最大径は、ヤマトが数字から想像して

いたよりも大きかった。

リング型の取っ手まで含めれば結構重く、全体的なボリュームはかなりある。

購入の際に店の者が言っていた、「それ、使える人は少ないんですよ」という言葉が、今になって軽い恐怖心を呼び起こした。

しかも、十七個連なった乳白色のカラフルな球体には、背の低い突起がポツポツとついている。

(…コレ…、普通のボール型でも良かったかも…)

これもやはり「無いよりは有った方が…」と思って選んだのではあるが、間近で触れてみるその突起は、予想以上に恐怖心

を煽った。

初心者が安易にプラスアルファな品を選ぶべきではなかったか?そう軽く後悔しながらも、買った手前、使わずに済ませる

事はできなかった。もちろんどういう物なのかという興味もある。

とりあえず、ブツを座卓の上に一旦置いて屈み込んだヤマトは、背中側から手を伸ばして、肛門とその周囲にローションを

塗り始めた。

十分過ぎるほど入念に塗りたくりながら、調べた事を思い浮かべつつ、指で周囲を押すようにマッサージし、指を少し入れ

て穴もほぐす。

(…そ、そろそろ…、良いかな…?)

パールを手に取ったヤマトは、仰向けに寝転がり、M字開脚の姿勢になる。

そして、おっかなびっくりドキドキしながらパールを尻に持っていき、最も小さい先頭の一個目を穴に押し付けた。

深呼吸し、リラックスを心掛けて力を抜いたヤマトは、ソレをググッと押し込み始める。

「…あれ?」

デコボコのパールは、指で少し強めに押しただけですんなりクプッと尻に入り込み、ヤマトは意外そうな声を漏らした。

少し異物感はあるものの、苦痛は無い。

(…あれか?バイブが思いっきり挿さった時と比べればどうって事無いからか?…これなら行ける!)

相当の覚悟をしていたにも関わらず、さほどでも無かった事で、ヤマトは一気に気が楽になった。

続けて二つめを挿入してみたが、これもまた思いの外すんなり埋没する。

調子に乗って三つめ、四つめと入れてゆくが、前回バイブが奥深くまで挿さった時のような苦痛は無い。

(バイブよりこっちの方が俺向きなのかも?…とは言っても、別に気持ち良くもなって来ないけどな…。まだ足りないのか?)

ヤマトは首を傾げながら次のパールをクニッと押し込む。

パールの径は徐々に大きくなって来ているのだが、順を追って慣らされているせいか、まだ苦痛は無い。

ヤマトはそのまま、調子に乗って次々クプクプと、パールを入れていった。



それから数十分後。ヤマトの手ほどきを受けた後にイイノとゲームに興じたオジマは、

「………」

ゲーム機を片手に、軽く落ち込んだ様子で廊下を歩いていた。

テクニック的な物は頭に入ったものの、それを実践できるかというと別の話である。

イイノとの通信プレイにおいて、自信満々で挑んだ敵に、あっという間にボコられて敗退してしまった。

「…防御面についての考察も必要か…。舐めていた訳ではない…、舐めてはいなかったが…、思っていた以上に奥が深い…!」

低い声で呟きながら、両目を闘志でギラつかせるオジマ。

これがゆるいゲームであればそうでもなかったのだろうが、なまじ手強かったせいで火がついてしまったようである。

負けず嫌いの虎は、初めて経験するゲームにすっかりハマってしまっていた。

イイノに教えを乞うのは個人的に避けたいので、オジマは頼れる寮監の部屋の前に立った。

軽くノックし、「寮監。良いですか?」と声をかける。

少し待っても返事が無いので、寝たのかもしれないと判断し、少し残念そうに踵を返したオジマは、

「…む?」

ピクリと耳を動かすと、首を巡らせて再びドアを見遣る。

低い唸り声のような音を耳にし、眉根を寄せる虎の前で、ドアからカシャンと鍵が外れる音がした。

細く空いたドアの隙間、そのやけに低い位置から、

「お、オジマぁ…」

ヤマトの潤んだ目が、オジマの顔を見上げた。

「どうしました寮監?」

訝しげな顔をする虎に、ヤマトはハァハァと荒い息を吐きながら訴える。

「ちょっ…、中に…、は、入って…!静かに…!」

訳が解らないながらも頷き、廊下を見渡してからドアを開け、部屋の中に入ったオジマは、

「…な…、何をしとるんですか!?」

全裸でペタンと床に座り込み、ウルウルした目で自分を見上げている羆の姿を目にすると、さすがに驚いた様子で声を上げた。

「ド、ドアっ!ドア閉めてドアっ!」

ヤマトが声を上げ、慌ててドアを閉めたオジマは、顔中に疑問符をくっつけて振り向いた。

「で、何ですか?」

「そ、それが…」

ヤマトは涙ぐみ、ふるふる震えながら事情を話し始めた。



少し前、思いの外難易度が低そうな事に安心し、調子に乗ってパールをクプクプ入れていたヤマトだったが、途中でやや苦

しくなって来た。

次々に押し込まれた、全十七連のお徳用サイズイボイボパールは、体積からすればかなりの物になる。

伸ばした状態で確認した時は考えなかったが、そもそもパールの全長はヤマトの直腸よりも長かった。

直腸の奥までパールが詰まった状態で、しかしヤマトは後輩から聞いたような快感を得る事はまだできていない。

(も、もうちょっと頑張ってみるかな…)

異物感が強まっている上に、そろそろパールも大きくなり、ねじ込むのも苦しくなって来ていたが、

(残り三つ…、ここまで来たら最後まで…)

と、半ば意地になり、まだ見ぬ快楽を求め、ヤマトは残りのパールを押し込み始めた。

そうして、かなりきつい思いをしながらも、最後の一個を何とかねじ込んだヤマトは、しかし特に快感を覚えてはいなかった。

ふぅふぅ言いながらそのまま数分間我慢してみたが、どうやらツボにはまっていないのか、前立腺等を刺激するには至って

いないらしく、気持ち良くはならない。

(…ハズレ…?ど、どっちにしても、苦し…!キツ…!も、もう抜いとこう…)

いささかガッカリしながらも、腹中の圧迫感に耐えかね、まずは抜いてしまおうと思ったヤマトだったが、

(…ん?…ありゃ…?)

しばらく時間をおいたせいか、順番に入れたパールで緩んでいた肛門が、再び締まっている。

最後に入れた大玉がつっかえたのか、リングを軽く引っ張っても出てこない。

少し強めに引っ張ったヤマトは、

「あふっ!」

肛門の陰嚢側に、何やら妙な感触を覚えて声を上げた。

思わずリングから手を離したヤマトは、首を起こし、ブヨッとした腹越しに股を見遣る。

「な、なんかキた…!」

呟きながら再びリングを摘んだヤマトは、もう一度軽く引っ張ってみた。

「んっ…!」

下っ腹に響き、背筋を這い上がって来る快感に、ヤマトは呻き声を漏らす。

抜こうとして位置が変わったパールが、その突起だらけの表面で、前立腺を刺激していた。

(こ、これか?)

軽い興奮を覚えながら、ヤマトはリングを引き、緩めるといった行為を繰り返した。

腹中でパールが動く度、ヤマトの股間で連動するように、太く短い男根がヒクヒクと動く。

(あ…、こ、れは…、気持ちいい…、かも…!)

ヒクヒクと体を震わせながら、ヤマトは快感を貪った。大きな腹を波打たせ、荒い呼吸を繰り返しながら。

「あっ、あふっ…、んっく…、ん…、んぅっ…、はっ…、あ…」

喘ぐヤマトの股間で勃起した逸物、その丸々とした鈴口からトロトロと先走りが漏れ、ぬめった光を照り返す。

我慢できずに、空いている方の手でソレを握ったヤマトは、リングを軽く引っ張りながらしごき始めた。

前と後ろ。普段とは違う刺激で、ヤマトは体を熱くし、震わせる。

全身にタップリとついた贅肉が揺れ、長い被毛が動きに合わせて揺れる。

特に喘ぎで上下する腹などは、水の詰まった袋のようにたふたふと波打っていた。

ふぅふぅと熱い息を漏らし、しごきたてて程なく、

「んふぅっ…!」

ビクッと大きく身を震わせたヤマトの、まん丸く太い、濃いピンク色の鈴口から、同じく濃い白濁した液体が飛んだ。

ピュピュッと飛ばした汁で腹を汚したヤマトは、手足を投げ出してぐたっと脱力した。

はぁはぁと、乱れた息を漏らしながら、しばらくぐったりしていた羆は、やがてノロノロとティッシュを手に取り、まん丸

い腹を越えて胸元にまで飛んでいた精液を拭う。

そして、気だるい体を少しだけ起こし、尻から生えているリングに手を伸ばす。

(け、結構良いかも?これなら俺でも使えるな…)

自分の買い物に満足しつつ、リングを引っ張ったヤマトは、

「んっ…!っく!いっつ…!あ、あれ?」

強く引っ張っても、パールが出てこない事に気付く。

「ふんっ!…んん〜!…んぁっ!…んっ!くっ!ん〜っ!あ、あふんっ…!」

おまけに、抜こうとすればパールが前立腺を刺激して来るため、引っ張る手にも、今ひとつ力がこもらない。

そうこうしている内に、パールは全く抜ける気配も無いまま、十数分が経過していた。



「…で…、け、経験無いか?コレ、どうしたら良いと思う?」

焦りと、抜こうとする度にやって来る刺激で涙目になっているヤマトに、座卓に携帯ゲーム機を置いたオジマは呆れたよう

にため息をついて見せた。

「経験はありませんし、どうしたら良いかも知りません」

縋るような目で自分を見上げてくる羆にそう応じると、オジマは頭痛でも覚えたように額に手を当てる。

「とにかく…、引っ張り出すしかないでしょうな」

「ぬ、抜こうとすると刺激がアレで…、ち、力が入らないんだよ…!おまけに結構強めに引っ張ってるのに全然…」

羞恥に耐え、ボソボソと言ったヤマトは、オジマの顔を見ながら両手を合わせた。

「お、オジマ…。ぬ、抜いてくんない…?お願い!何とかして…!」

懇願して来る、常に無い程情けない表情のヤマトを見下ろしながら、虎は深々とため息をついた。

「…仕方ない…、やりましょう…」

「お、恩に着るっ!」

言うが早いか、ヤマトは四つん這いでくるりと後ろ向きになった。

そのでかい尻から、確かに生えているコードとリングを見て取ると、オジマは顔を顰める。

「何でまたこんなマニアックな真似を…」

ブツブツ言いながらリングに指をかけたオジマは、

「ふんっ!」

「いぎっ!?あぎゃぁああああああああああああっ!!!」

力任せに引っ張り、ヤマトに悲鳴を上げさせる。

「い、いだっ!いだだだだだだっ!ちょ、ちょっとストッ…プぅ…!」

オジマが力を緩めると、ヤマトは首を巡らせ、涙を一杯に溜めた目で後輩の顔を見遣る。

「も、もうちょっとソフトに…!ケツが裂けちまうよぉ…!」

「入ったのなら問題無く出るはずです。…ふんっ!」

「えうっ!あ、ああっ、あぎゃぱいやぁぁぁああああああああっ!?」

妙な絶叫を上げたヤマトは、床をバンバンと叩いてタップした。

「…寮監…」

仕方なく手を離したオジマの前から、ヤマトはワタワタと逃げ、向きを変え、尻餅をついた状態で両手を振って見せた。

「ダメ!赦して!無理っ!」

「我慢して下さい。取り出せ無くて良いのですか?」

冷たく言ったオジマに、ヤマトは首をブンブン横に振る。

「だいたい、そんな力任せに引っ張って、紐が切れたらどうするんだよ!?」

「その時は…、自力で排出して下さい。でなければ医者に行って取り出して貰うか…」

オジマの返答を聞いたヤマトは、サーッと音を立てて、顔から血の気が引いていくのを感じた。

「い、医者はちょっと…」

「とにかく、抜きます」

面倒臭くなったのか、オジマはズカズカとヤマトに歩み寄ると、真ん前で屈み込んだ。

そして、たっぷりと肉がついた、垂れ気味の胸に両手を当て、グイッと押す。

「わっ!?」

ゴロンと仰向けにひっくり返った羆の股が丸見えになると、虎はその尻から生えているリングを掴み、無造作に引っ張った。

「ふん…!」

「おぎゃぁああああああああああああっ!!!」

角度を変えて試しながら、容赦なく引っ張るオジマは、苛立ったように足を上げ、

「おふっ!?」

暴れるヤマトの股間を右足でギュッと踏み、押さえつけた。

「あ、あっ!や、やめてっ!赦してっ!いぎゃあああああっ!」

素足で逸物を踏みにじられ、さらに無慈悲にパールを引っ張られ、羞恥と苦痛から半泣きになるヤマト。

やがて、また前立腺を刺激されたのか、ヤマトの亀頭の先からトロトロと液体が漏れ始めた。

「…何出してるんですか…?」

足裏に敷いたヤマトの逸物から漏れる、精液の感触に顔を顰めながら、オジマはなおもグリグリする。

「こ、こここら!やめっ…おふぅっ!」

「尻の刺激でそこまでになる辺り、思いっきり雌ですな…、寮監…」

「そ、そんぁ…、こ、とぉ…!あっ!言われて、もぉ…!そ、そそソコ…、当たって…!あひんっ!」

羆が妙な声を上げ始めてしばし、プポポポっと、これもまた妙な音がした。

手元を見たオジマは、パールが三つ、抜けて来た事を確認する。

「少し出ました。では、ゆきます」

「え?ゆくって…、あふあっ!?お、お、お、お、おおおおおふっ!あんっ!あーっ!」

ポコポコポコポコ続けざまにパールを引っ張り出され、コプコプと精液を溢れ出させ、ヤマトは体を震わせながら喘ぎ声を

上げる。

やがて、最後の一個がチュポンっと抜けると、オジマはようやくヤマトの股間から足をのけた。

一度床に降ろそうとしたその足を、虎は不快げに顔を顰めて確認する。精液でベトベトになった足の裏を…。

「…はぁ…!ひぃ…!」

仰向けになったままぐったりしているヤマトを一瞥したオジマは、再び足を上げると、たっぷり脂肪がついた、柔らかな出っ

腹を軽く踏み、グリグリと精液を擦りつけて落とす。

「んあっ!おい、オジマ!何してっ!こら!あっ!や、やめ…!」

「足の裏が気色悪いので、出所へお返しします」

オジマにしてみれば悪意無く、単に足の裏がヌメヌメして気持ち悪いので、発射元であるヤマトになすりつけているだけな

のだが、さっきから股間やら腹やらを踏まれているヤマトにしてみれば、陵辱されているような気分になる。

もっとも、ここまで痴態を晒した以上、今更恥辱も何も有ったものではないが…。

先輩を足ふきマット代わりに利用する辺り、苛立っているとはいえ、オジマもかなり容赦がない。

抜き取ったパールを床に放りだし、呆れたような顔で自分を見下ろしつつ、足でグリグリして来るオジマを見上げ、ヤマト

は精魂尽き果てたようにぐったりしながら…、

「何でまた勃起させているんですか?」

「い、いや…!なんか勝手に…!」

股間のモノだけは再びムクムクと大きくさせていた。

(もしやMか…?いや、寮監は確かにMの気はあったな、前々から…)

オジマが微妙な表情で足を引くと、何故か一瞬物欲しげな表情を浮かべたヤマトは、

「何か俺、ウミガメが卵を産むときに泣く気持ちが解ったような気がする…」

と、涙目のまま呟いた。

「おそらく気のせいでしょう」

そっけなく応じたオジマに、ヤマトはぼーっとした視線を向けながら尋ねる。

「…ところで、何か用事だったか?」

「…いいえ。もう良いです…」

何やら疲れたような表情と声で応じた虎は、踵を返し、座卓に置いていたゲーム機を手に取ると、

「失礼しました」

と、さっさと部屋を出て行った。

一人部屋に残ったヤマトは、仰向けに転がったまま、しばらく天井を見上げていたが、

「うぅ〜っ!恥ずぃっ…!…あ。礼言うの忘れてた…」

やがて顔を両手で覆い、ゴロゴロとのたうち始めた。

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