アル 「出番っス!」
ノゾム 「えええ、いやそうじゃなくて…」
アル 「間違えたっス!十一周年っス!そして出番っス!」
ノゾム (出番なのは譲れないんだ…)
アル 「苦節ウン年!まともな出番がろくに無かったけどついに出番っス!しかも座談会にまで出場っス!」
ノゾム (もうそんなになるんだ…)
フウタ(ア)「出番だし!」
アル&ノゾム『誰!?』
フウタ(ア)「出番が無いなら作るんだし!参上!「クリハラ・フウタ・アルタード」!」
アル&ノゾム『何!?』
フウタ(ア)「説明するし!「クリハラ・フウタ・アルタード」とは!引退を余儀なくされる故障を負う事なく着実に地力を
つけて自分のカタチを完成させて相撲取りとして大成しそのラブリーさとプリチーさと実力で相撲界に君臨する
(予定の)小さな横綱(予定)となった世界線の栗原風太なんだし!なお、この世界線ではオイラが手綱締めま
くってるからリンリンも悪堕ち闇堕ち病み堕ちしないんだし!オイラの魅力で落ちてるけどなー!むふー!そし
てオイラの圧倒的求心力で強者入れ食い状態の大集結!カリスマァッ!醒山一強時代が到来(予定)なんだし!
猛れ!醒山健男児!」
アル 「説明長いっス!」
ノゾム 「しかも説明されてるのにさっぱり判らない!」
フウタ(ア)「ちなみに、同じアルタード仲間に「カバヤ・ジュウタロウ・アルタード」さんとか「ツブラヤ・ムクゲ・アル
タード」さんとか「ニシウチ・フタバ・アルタード」さんとか「サイカチ・ヨシハル・アルタード」さんとかも
居るし。…あのひとたちはシャレになんないから説明は割愛カットだし。はたきこみも蹴繰りも無効化する強襲
揚陸艇ぶちかましとか角度変更をあと2回残してる風越ファントムとか勢いでロデオマシン被害者みたいに舞い
上げられるガブリヨット寄り切りとかあの体格で樹上のカブトムシ的ダイナミック居反りとかどないしろっちゅ
うねんなんだしだし強さがナイトメア!」
アル 「聞いてないのに詳しく説明されてるっス!」
ノゾム 「しかも説明されてるのにやっぱり判らない!」
フウタ(ア)「むっふっふー!困ったハニーボーイ達だし!しかしバット!ゴールデンなバットでズバット!伊達に物分りが
悪いリンリンとの付き合いは長くないんだし!オイラ懇切丁寧に説明する事には慣れっこなんだしつまりエキス
パート!という訳で…、未来の相撲取りである君達に相撲の話をするとするし。フューチャーレクチャー!」
アル 「いやお相撲さんには…」
ノゾム 「ならないですけど…」
フウタ(ア)「遠慮しなくていいんだし。怖がることもないんだし。誰でも最初は不安があるんだし。しかしこのオイラが断
言するし。そこの白い君、君は土俵というおっとこ戦闘空間において力になる物を既に持ち合わせているんだし。
そしてそこの丸っこい犬の君」
ノゾム 「狐です」
フウタ(ア)「失敬。丸っこい狐の君、君にも相撲取りとして武器になり得る物があるんだし!」
アル 「…なんかこのひと…(ヒソヒソ)」
ノゾム 「…うん。話聞いてくれない系っぽい…(ヒソヒソ)」
フウタ(ア)「まずはモチっとした狐の君!君の名は?だし」
ノゾム 「え?あ、山岸望(やまぎしのぞむ)です…」
フウタ(ア)「フッ…、いい名だし。たぶん焔の眷属だし。内部ステータスでいうところの属性耐性数値の偏り的に。…とこ
ろで君ちょっと炎耐性高過ぎないし?不燃物?」
アル (なに言ってるか判んないっスけどちょっと当たってるっぽいっス…)
フウタ(ア)「そして白くてデカい君!君にも…………………ってデカッ!?ちょっ!デッカいし君!?2メートル越え!?
期待の超大型新人発見伝だしソービッグ!」
ノゾム 「今更!?」
フウタ(ア)「普段何獲って食べてるんだし!?潜水艦!?ジャンボジェット!?」
アル 「潜水艦とかジャンボジェットとか明らかに食い物じゃないっス!オレ怪獣か何かっス!?」
フウタ(ア)「まあいいし」
ノゾム (いいんだ…)
フウタ(ア)「白くてバカデッカい君。君の名は?だし」
アル 「アルビオン・オールグッドっス」
フウタ(ア)「アルタード・オールグッド…。フッ…、グッドでアルターな名だし」
アル 「ア!ル!ビ!オ!ン!っス!」
フウタ(ア)「フッ…、どっちにしろいい名だし」
アル 「…やっぱりこのひと…(ヒソヒソ)」
ノゾム 「…うん。全然話聞いてくれない系っぽい…(ヒソヒソ)」
フウタ(ア)「屍の山を築いて出番を勝ち取ったついでだし!良い機会だから君達には相撲の素晴らしさを教えてあげるし!」
アル 「教えて貰わなくて良いんスけど…、って屍の山!?」」
フウタ(ア)「ライバルを無数に叩きのめしてオイラはこの座を勝ち取ってるんだし。主に様々な世界線のアルタードなアカ
シ…話が通じなくて話が長いヤツらを、だだだしっ!っと千切っては投げ千切っては投げ…」
ノゾム (え?つまりこういう感じのひと達を?)
アル (無茶苦茶騒がしそうっス…)
フウタ(ア)「すなわち!君達は多くの世界線に跨る無数の犠牲を越えて相撲と縁が結ばれたんだし!」
ノゾム 「何か凄く重たい言い方されてる!」
フウタ(ア)「無数のアカシの犠牲を無駄にしないためにも…、まぁ一山ナンボの価値がない屍の山だけど…、犠牲は犠牲な
んだし!尊い!」
アル 「その犠牲アンタが出したんスよね!?その尊い犠牲ってオレ達と完全に無関係っスよね!?」
フウタ(ア)「そして君達は醒山に入学し!オイラと愉快な仲間達と共に!時に衝突し!…は面倒臭いからナシで、時に絶望
し!…はテンション上がらないからボツで、時に退部し!…は復帰諸々で展開遅くなりそうだけども「アルター
先輩…!相撲がしたいです…!」の名シーンっぽいのが出るかもしれないからまぁアリで、とにかく全国を目指
して快進撃するんだし!これはもう運命のディエゴスティーニ!(ディスティニーと言いたかったらしい)」
ノゾム 「そろそろ何のコーナーか判らなくなってきちゃったよ!」
アル 「奇遇っスね!オレも何でここに居るのか忘れそうになってたっス!帰って造りかけのシナンジュりたい!」
フウタ(ア)「基本的には勝って勝ってまた勝って快進撃に続く破竹の快進撃で大連勝記録でメモリアル!挫折も頓挫も敗北
も故障も事故も怪我も病休も花粉症もインフルエンザも猛暑も台風も大雪も要らないしノーサンキュー!毎日健
やかに汗を流しつつ部員同士は仲がよくってイチャイチャヤンヤンのキャッキャウフフなオールデイズこれユー
トピア!大会に出れば出場を決めた時点で優勝も決まってるんだしトロフィー!あ、でも見てる方が退屈しない
程度に適度なピンチは織り込まなきゃいけないけどなー、ただしオイラは終始圧勝だし敵ナシ!圧倒的強さで全
国大会優勝!個人戦優勝!大勝利!パレード!大勝利!ゴージャスパレード!」
アル 「ちょ、そろそろ話を本筋にっスね…」
フウタ(ア)「そうだったし!本題に戻るし!いやー、オイラとした事が興奮しちゃったし~、テヘペロだしっ!」
ノゾム (あ。本筋に戻してくれるんだ?)
アル (意外とすんなり聞いて貰えたっス」
フウタ(ア)「という訳で本題!カモーンだし相撲取りのコンバットウェア!すなわちマワシ!」
アル&ノゾム『じゃなかった!?』
フウタ(ア)「行けし!「君の股間にテックセット!フライングジャストフィットスーパーマワシ」!略してフライングジャ
スティス!」(しゅばぁっ)
F・J 『らーさー』
アル 「ギャース!布が飛んできて巻きついてくるっス!何スかこれ!?新手の危険生物!?」
ノゾム 「っていうか妖怪!?一反木綿!?」
フウタ(ア)「マワシの装着をよりしっかり、より手軽に行なえるように開発されたハイテクマワシだし!ナイスミドルなス
テキパンダさんの手による作だし。企画書持ち込んだら「合理的だ」って褒められたし。えへっ!」
アル 「個人的には面識ないけど不思議と何となく誰だか察しがつくっス!咥え煙草の白衣パンダあん畜生!」
ノゾム 「ひっ!布地から触手みたいにビラビラが枝分かれしてズボン脱がして来るぅっ!」
フウタ(ア)「さあ!相撲を取ろうだし!オイラには判るんだし!君達は間違いなく、相撲を取るために生まれてきたおっと
このこなんだし!」(蹲踞)
アル 「新手の能力っスか!?なんかアルターさんの後ろに「顔は男前で体型も逞しいのに絶対に話が通じなそうな雰
囲気とそこはかとなく残念なオーラを纏った黒い狼の先輩」が見えるっス!」
黒い狼 『悪く思うな少年達。でもヤマトが悪いんです』
ノゾム 「スタンド!?しかも自立型!?って、あ、あ、あ…!ぱ、パンツは!パンツはダメ!」
フウタ(ア)「む?パンツは脱ぎたくないんだし?なら違う形式にするし。フライングジャストフィットスーパーマワシ!ス
モウパンツ形態に変更だし!」
F・J 『らーさー』
アル 「ギャース!?パンツの上から食い込んで来るっス!ハート柄が悪目立ちするっスー!」
フウタ(ア)「む?そっちは通常形態が良いんだし?フライングジャスティス!バカデカい方はマワシ形態でOKだしだし」
F・J 『らーさー』
アル 「ギャース!パンツ脱がせに来るついでに、ちょっ、だ、ダメ!尻尾の付け根はダメっスぅ~!ところで今更っ
スけど何なんスかこいつらのこのアンサーバック!?」
フウタ(ア)「開発コンセプトが宇宙空間でも着用者を守るマワシだから…つまり装着者が宇宙の力士となるからだしだし」
F・J 『らーさー』
アル 「宇宙じゃ仕方ないっスね」
ノゾム 「何で納得してるの!?って、あああああああぁぁぁぁ締めて来るうぅ…」
~二分後~
フウタ(ア)「これで準備は整ったし!新春生放送!…いや新春じゃないし。八月末?生?放送ならば!相撲取りの戦装束で
臨むのが鉄板だし!」
アル 「はずかしいっス…」
ノゾム 「右に同じ…」
フウタ(ア)「よく似合ってるし!やっぱり体格がいい子丸い子可愛い子にはマワシが良く似合うしジャスティス!ふたりと
も、一端の相撲取りの貌になりやがってだし…」(ホロリ)
アル 「なってないっス!」
ノゾム 「赤面してるだけです!」
フウタ(ア)「照れなくていいんだし!さあ!アルター先輩がジャンジャンバリバリ手取り足取りナニ取り相撲取り鍛えてあ
げるから、悠々大安心で全国優勝を目指すんだしトップ!見所はあるんだし!逞しくも白くてモフモフで手触り
がいいアルタードアルビオン君略してアルアル君には、特別にそのお徳用お腹をポンポンしてあげるんだし!オ
イラ新人には厳しくも優しいからなー!稽古の後は背中も流してあげるし隅々まで洗ってあげるしお昼寝の時は
添い寝してあげるし!」
アル 「いつの間にかアルター入りの名前にされてるっス!」
ノゾム 「待ってアル君!突っ込むのそこじゃない!突っ込みどころ多いけどとりあえずそこじゃない!」
フウタ(ア)「モッチモチでフカフカなアルタードノゾム君にも全身マッサージしてあげるし!その魔性の手触りを思う存分
アルター先輩に披露するんだし!遠慮はいらないし!モミモミさせるし!」
ノゾム 「遠慮させてください!」
フウタ(ア)「それじゃあオイラもズババッと着替えるし!…とは言っても普段着の下に海パン穿いてる要領でマワシを締め
てるから脱ぐだけキャストオフ!プール行くとき水着を下着にしてく諸君!オイラみたいに本来の下着を忘れて
プールとか行っちゃわないようくれぐれも気をつけるんだしアテンション!」
ノゾム (経験ある…)
アル (経験あるっス…)
フウタ(ア)「という訳で!さぁドンと来るしドンと!断っとくけどオイラ強いし。本気でやらなきゃ勝てないし。勝てない
と帰さないし。さあファイツ!」
アル 「何か全く話を聞いて貰えないままルール設定されてるし全然本題に入れないっス!」
フウタ(ア)「あ、そうだったし。何か紹介しなきゃいけなかったんだし。てへぺろ!」
ノゾム (一応そっちはやらせて貰えるんだ…)
フウタ(ア)「でもそんな物は稽古の後だし。何なら無くても一向に構わないんだし」
アル (やっぱりダメっスー!)
フウタ(ア)「さぁ構えるし!手取り足取りナニとり、徹底的に優しくしごいて背中も洗ってスキンシップして、稽古後のお
昼寝は添い寝してあげるし!特別に尻尾も握りたい放題にしてあげるし!カマンニューカマー!ハッキヨイ!」
アル 「誰スかこのひとここに呼んだの!?」
フウタ(ア)「愚問だし!相撲取りを求める土俵と風の声がオイラを呼ぶんだし!」
ノゾム 「答えになってない!っていうか会話が成り立ってるようでも意思疎通がろくにできてない!」
フウタ(ア)「さぁかかって来るし!先輩を胸に飛び込ませるし!遠慮は要らないし!オイラは遠慮しないし!」
アル 「ギャース!手つきが怪しいっス!」
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アンバーストレイジ・予告(シーズン開始時には本編ページに書き換わります)
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短編集(五)より、三本を先行公開(このページからのリンク限定となります)
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